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タイトルイタリアはいかなる戦争計画を保有すべきであったか
記事No2011
投稿日: 2004/07/03(Sat) 17:20
投稿者ウィリー
参照先http://homepage3.nifty.com/minea/
ちょっと、話題がずれてきているようなので別ツリーを作ってみます。

・イタリアはいかなる戦争計画を保有すべきであったか。

史実では、ムッソリーニが「バスに乗り遅れるな」とばかりに英仏に宣戦布告。
イタリア軍は”真珠湾”よりもっと唐突に戦争にたたき込まれてしまいました。

しかし、唐突に英仏との戦争にたたき込まれたのは独軍もおなじ。
にもかかわらずドイツはまともな戦争計画を持って戦争に臨むことが出来ました。
一つには十分な事前研究があったからでしょう。

では、「独伊枢軸」vs「英仏連合」の戦争が始まったとき
イタリア軍はいかなる戦争計画に基づいて戦争すべきだったのか。

イタリア軍の軍備計画を論じるには、まずこれを明らかにしなければ仕方ないように思います。

とりあえず、”第三帝国”的作戦計画としてはこんなところでしょうか。

・チュニジアの征服
・マルタ島の奇襲占領
・フランス国境での限定的攻勢

ワールド・イン・フレイムズ的に考えると

・マルタ島の奇襲占領
・エジプトの征服とソマリア・エチオピアへの補給路の確保
・イタリア潜水艦隊の大西洋展開
・フランス地中海諸港への空襲
・フランス国境線での防衛(攻勢余力がないから)
・可能であれば英国海軍との決戦に勝利して地中海を支配

ゲームを離れればこんなところでしょうか

開戦後最優先で行っておくべき事。

・奇襲的攻撃でチュニスを制圧
・フランス地中海地方への空襲
・国境地帯での防衛体制の確立

フランスが早期に崩壊することを想定するのは難しいでしょうから
作戦はより弱い鎖=フランスを降伏させることに集中する必要があるでしょう。
もっとも、開戦劈頭の作戦が終了した後、
第二期作戦として次のようになるはずです。

・地中海艦隊と決戦しこれを撃破、東地中海の制海権を確保。
・同時にエジプトを征服してエチオピア方面への連絡線を確保。
・西地中海方面では持久体制をとって西地中海への増強を可能な限り抑止。
・可能であればチュニジアから西進、仏領北アフリカ全域を征服。

第三期作戦がこうでしょうか。

・ジブラルタル艦隊との決戦。地中海全域の制海権確保。
・イタリア潜水艦隊のインド洋展開による通商破壊戦
・仏領北アフリカの制圧
・可能であればジブラルタル占領。イタリア海軍の大西洋展開。

最終段階は〜もしたどりつければ〜これしか残りません

・イギリス本国艦隊との決戦
・イギリス本土上陸作戦

もっとも、そこまで計画を立てておくのは欲が深すぎるでしょうね。
ただ、日本海軍に出来たことを考えると、
絶対不可能とまでは言い切れないと思います。

先にまず戦争計画を立て、それが可能なように
軍備計画を作っておけば、という条件付ですが。

−−−

・作戦計画の考え

イタリアは沿岸線が長く制海権を失うと
防衛しなければならない領域が極端に広がります。
対して、イタリアの利点は内線の位置にいることです。

そこで、内線を生かして戦力を集中して地中海艦隊とジブラルタル艦隊を
各個撃破することが戦争計画の基本になります。
また、地中海艦隊に対しては陸上部隊の攻撃を絡めることで
否応なしに決戦を強要します。

チュニスの奇襲占領は必須です。
もっとも安全な地中海航路は、イタリア沿岸を回り、シチリア沿岸を経由して
チュニスに入港することなのですから、チュニスを制圧しておけば
とりあえず北アフリカからたたき出される心配はなくなります。
フランスとイギリスとを比べたとき、フランスの方が弱い鎖なので
陸上戦を考える場合、フランスに主攻軸を向けるのは有利な作戦計画でもあります。
そして、アルプスを越えるよりは北アフリカで戦う方がまだましでしょう。

−−−

さて、とりあえず私の考えは上記の通りなのです。
他の人はどう考えるのでしょう?

タイトルRe: イタリアはいかなる戦争計画を保有すべきであったか
記事No2014
投稿日: 2004/07/04(Sun) 00:08
投稿者風間祐一
どうも風間です。

 ウィリーさん、こんばんわ。

> 開戦後最優先で行っておくべき事。
(中略)
> 先にまず戦争計画を立て、それが可能なように
> 軍備計画を作っておけば、という条件付ですが。

 完璧ですね。この通りに進むのなら文句の付けようがありません。
 ところで、作戦の途中で齟齬が生じた場合はどうするのでしょう?
 例えば、チュニスの制圧に失敗した場合とか、地中海艦隊との決戦で負けちゃった場合とか。
 イタリア軍の実力からするととってもありそうなのですが、、、。
 それともこの想定のイタリア軍は陸軍はドイツ、海軍は日本並みのスーパーイタリア軍なのでしょうか?

以上です。

タイトルRe^2: どれだけの戦力があれば出来るのか
記事No2016
投稿日: 2004/07/04(Sun) 16:16
投稿者ウィリー
参照先http://homepage3.nifty.com/minea/
こんばんは、風間さん

>  イタリア軍の実力からするととってもありそうなのですが、、、。
>  それともこの想定のイタリア軍は陸軍はドイツ、海軍は日本並みのスーパーイタリア軍なのでしょうか?

あくまで最初に立てたのは「作戦計画」なのです。
ですから、この次にこの作戦計画が達成可能な
「スーパーイタリア軍」を作るための
「軍備計画」を立てなければなりません。

で、一体どれだけの戦力があればこの「スーパーイタリア軍」が
編成できるだろうかが次の問題になるわけです。

もっとも、編成表上での戦力を並べるだけなら、
史実と比べてそれほどの増強は必要ないだろうと思います。
「イギリス地中海艦隊とジブラルタル艦隊を各個撃破できる海軍」
「北アフリカ派遣軍への十分な補給が可能な商船隊」
「チュニスへの奇襲でチュニスが占領できる水陸両用戦力および降下猟兵」
「イタリア本土防空が可能な戦闘機隊」
「フランス諸港が空襲できる爆撃機隊」
「イタリア沿岸の防衛に使える雷撃機隊」
「エジプト征服と仏領北アフリカが制圧でき、
 仏伊国境地帯が防衛できる陸軍」

これだけの戦力がそろえばこの作戦計画は実行可能です。
具体的に戦力を数えてみましょうか。
海空軍2倍陸軍3倍で想定してみるとこんなところでしょうか。

海軍:空母2、戦艦6、および補助艦艇
空軍:戦闘機1000機爆撃機500機雷撃機500機
(空軍はドイツ空軍と足して2倍を達成すればよいことにしました)
陸軍:国境線に16個師団(同数で対峙)
   エジプト方面に機械化3個師団
   エチオピア方面防衛に歩兵3個師団
   チュニジア方面に20個師団(うち3個師団は強襲上陸可能な部隊
   戦略予備で空挺師団を一つ
   総計43個師団
   ほか国内防衛用の訓練部隊数個師団

訓練さえ足りていればこの程度の戦力で十分地中海の制圧は出来ます。
すると、物量だけ考えるなら、
そこまで無理な戦力でもなさそうなんですよね。
海軍に空母を2隻付け加えて空軍を2割り増しにして
陸軍が3個戦車師団を編成すれば十分達成できます。

まあ、ほとんどの戦略級欧州大戦物では、
イタリア軍プレイヤーがまじめにやれば地中海制覇ぐらいは出来るんで
その意味でも絶対に手が届かない水準だとは思えません。
あの作戦計画は調子のいいことをたくさん書いているように見えても、
太平洋戦争での日本の進撃に比べれば、ずいぶんと慎ましい作戦計画なんです。

タイトルRe^3: どれだけの戦力があれば出来るのか
記事No2020
投稿日: 2004/07/05(Mon) 21:51
投稿者山家
 ウィリーさまの御意見を拝見して、どうにも前提に疑問を覚えたので、2,3点質問させてください。

 まず、ワシントン条約はこの世界では締結されていて、そのうえでWWUが勃発したのでしょうか。

 そして、これだけの陸海空軍戦力を動かす燃料、単純に言うと原油はどこから調達されるのでしょうか。

 更に、イタリアの社会資本、例えば、リビアの道路や鉄道網は史実と同様なのでしょうか。

 これらの前提をまず教えてください。そのうえで私も考えたいと思います。

タイトルRe^4: どれだけの戦力があれば出来るのか
記事No2024
投稿日: 2004/07/07(Wed) 21:25
投稿者ウィリー
参照先http://homepage3.nifty.com/minea/
こんばんは、山家さん。

>  ウィリーさまの御意見を拝見して、どうにも前提に疑問を覚えたので、2,3点質問させてください。

この問いには簡潔に答えられると思います。
「実現出来ない、という結論が出たら絶対不戦」

もう少しかみ砕いた言い方をするなら、
軍備計画の段階ではあくまで「ペーパープラン」に過ぎません。
軍備計画の実現可能性はその次の段階の話になります。
ですから、軍備計画そのものの妥当性は実現可能性とはまた別の次元の話です。
これは対英仏軍事作戦計画を実現するために
必要な戦力の見積もりをしたまでです。
むろん戦力は相対的な物ですから変動があるのは当然です。
しかし、第一次近似として他の要素を不動とするのも当然です。

#3体問題の近似をやるのに、相互作用を最初から計算に入れるのでなければ
#その計算は無価値だ。そんなことは言えないでしょう?
#第一次近似、第二次近似…n次近似…とやっていくものです。
#私が言っているのも同じ事。これは第一次近似として
#イタリア以外の国のあり方を固定して軍備計画を立ててるのです。

ですから、「ペーパープラン」そのもののの健全性を問題にしているのか
「ペーパープラン」の実現可能性を問題にするかをはっきりさせてください。

もし、前者であるならば、質問自体に意味がありません。
これらは「計画そのもの」に問題がない場合にのみ
問題として現れるのであって、もし計画そのものが内的に
(つまり、計画自体に無理があるのなら)外的要因を調べる必要はなく
この計画そのものを「ゴミ」とお払い箱にすべきです。
一方後者であるならば、計画の内的要因には問題がないことが
前提なのですから、論点はすでに次の段階
〜計画の実現可能性そのもの〜を検討する段階にはいっていなければなりません。

そして、私は、まず、計画の健全性を確認するまでは、
先に進みたくはないのです。

タイトルRe^5: どれだけの戦力があれば出来るのか
記事No2028
投稿日: 2004/07/09(Fri) 23:18
投稿者ゲンガー
ここでもお邪魔させていただきます。ゲンガーです。

> 軍備計画の実現可能性はその次の段階の話になります。
> ですから、軍備計画そのものの妥当性は実現可能性とはまた別の次元の話です。

私も同意見です。やりたいこと「願望」を明確にしてからその実現方法を計画する。実現方法にどうしても無理があれば願望を見直す。このようなことでいいのではないでしょうか。

基本ラインはウィリーさんの挙げたもので問題ないと思います。ですが次の2点に関してご意見をお聞かせください。これはイタリアの願望と言うよりも独伊枢軸としての義務のようなものかもしれません。

1.国境地帯での防衛体制の確立。イタリアとしてはこれで十分だと思いますが、ドイツもその目標としてまずフランスに的を絞り史実のような進攻を考えるでしょう。その時、その助攻としてある程度攻勢をとった方がいいのではないでしょうか。

2.ギリシア・クレタに関して。史実ではイタリアがちょっかいかけながらドイツが尻拭いしましたが、ルーマニアの油田への脅威を除くことも重要なのではないかと感じます。ギリシアを押さえていればクレタはほっといてもいいのかなとも思いますが。

以上です。

タイトルRe^6: どれだけの戦力があれば出来るのか
記事No2031
投稿日: 2004/07/11(Sun) 21:20
投稿者山家
 どこにつなぐか、迷いましたが、ここにつなぐことにします。ウィリーさま、もう一つの方へのレスは自分の考えをまとめるため、明日以降にさせてください。

 まず、英仏連合対独伊枢軸の対決ですが、私が伊軍のトップとして考えるならば、本土とシチリア、サルディニアの確保が限界で、北アフリカに手を出すことは1939、40年段階では無理だと考えます。まず第一に戦艦が伊には事実上ありません。何しろ1940年に竣工するヴェネト級戦艦2隻以外の伊の戦艦の主砲は全て12.6inで、英の戦艦に到底太刀打ちできるものではないからです。そして、ヴェネト級が竣工したからといって、充分な訓練を行わないと実戦投入は不可能です。それを考えると、1939、40年段階では北アフリカは諦めることにして、ソマリランド、リビアは事実上放棄し、治安維持に必要な最低限の兵力以外は、本土に引き上げさせて、本土防衛を最優先に考えるべきだと考えます。地中海制圧の第一歩として、マルタ島を占領したいところですが、1942年のヘラクレス作戦のために枢軸軍が準備した戦力を1940年以前に集められたか、というとどうにも疑問を覚えます。更にチュニス占領はただでさえ乏しい戦力の更なる分散になり、北アフリカ放棄が、私の計画の前提ですから、手を出さずに置くべきだと考えます。

 そして、仏本土への航空撃滅戦と北アフリカ放棄により増強した地上軍による仏本土侵攻を行いたいところですが、航空撃滅戦は、制空権確保には逆効果であり、防空戦闘に徹するべきだ、との他のスレッドでの御意見に従い、空軍は本土防空に徹し、海軍も伊沿岸の防衛と沿岸航路の保護に徹するべきだ、と考えます。

 そして、陸軍の兵器更新が完了し、ヴェネト級戦艦4隻にアクィラ級空母1隻といった戦力が整う1943年になってから、攻勢を取りたいのですが、その頃には米国が参戦しているでしょうし、どうにも攻勢は無理で、ひたすら伊は防衛に徹して終戦を迎えることになりそうです。

 ウィリーさまの作戦計画自体は正しい、と思いますが、私としてはどうにもそのための軍備計画が間に合いそうに無いので、上記のような作戦計画を已む無く立てました。如何なものでしょうか。

タイトルRe^7: 次こそ絶対イタリア抜きだ
記事No2032
投稿日: 2004/07/14(Wed) 20:46
投稿者ウィリー
参照先http://homepage3.nifty.com/minea/
こんばんは、山家さん。

>  まず、英仏連合対独伊枢軸の対決ですが、私が伊軍のトップとして考えるならば、本土とシチリア、サルディニアの確保が限界で、北アフリカに手を出すことは1939、40年段階では無理だと考えます。

ええ、まったくその通りでしょう。史実のイタリア軍首脳もそう考えたからこそ
史実ではあのような戦い方になったのです。
もっとも、それならそもそも戦争に加わらなければ
サルディニアとシチリアとリビアの防衛は100%達成出来るのですから、
その程度の戦力しかないなら、はじめから戦争に加わらないのが一番です。

実際、通俗的な歴史解説書を信じる限り、
「ムッソリーニ以外全員戦争反対」だったのですから、
少なくとも史実から見る限り、
イタリアは決して戦争してはならなかったのです。

#次こそ絶対イタリア抜きだ、と言われる理由でもあるでしょう。

ただ、第一次スパルティベント沖海戦で、もしイタリア軍が
積極的に決戦を挑んで、イギリスの戦艦を2隻とも沈める
(かわりにイタリアの戦艦2隻が道連れにされる)
程度の戦果を収めるなら〜そして、その後も同程度の
損害比率を維持し続けられる物なら〜状況は全く変わってきます。

あるいは、開戦劈頭アレクサンドリアを人間魚雷で奇襲して
地中海艦隊を押さえる事が出来る物なら状況は一変します。
これで一月か二月程度なら東地中海の制海権は
イタリアの物になるでしょう。

前者はともかく、後者の程度なら史実でも出来たことです。
タラントより先にアレクサンドリアの戦果が挙がっていれば
〜そして、それを有機的に統合して戦略的に生かせれば〜
東地中海だけでも「我らが海」とすることは十分可能だったでしょう。

繰り返しますが、地中海の完全制覇と北アフリカの完全制圧といえど、
日本軍が「5ヶ月で南洋を片づける」ために立てた作戦計画に比べれば
ずいぶんと慎ましく、堅実な目標なのです。
史実の戦力だけで行うとしても、開戦直後の奇襲モメントという、
「ギャンブル」を成功させれば敵の弱体化によって、
私の軍備計画と同程度の「戦力比」による
作戦行動は実現可能になるのです。

そして、開戦直後の奇襲モメントを生かした攻勢が日本に出来て
イタリアに出来ないとすれば、
それは物量とは違った何かを想定しなければならないでしょう。

なるほど、イタリア、史実ではフランス国境で大苦戦してるわけですから、
そんな作戦絶対に無理だと言われても仕方なかろうとは思うのですが、
それならば、なぜイタリア軍は奇襲モメントを生かせないのか、というのが
また新しい問題として登場してくるのです。

タイトルRe^7: どれだけの戦力があれば出来るのか
記事No2033
投稿日: 2004/07/14(Wed) 23:19
投稿者風間祐一
どうも風間です。

 山家さん、こんばんわ。

 山家さんの作戦計画は妥当なものだと思います。
 軍備計画の整備途上に強大な敵と戦争状態となった場合を想定した作戦計画としては、悪くないと思います。純軍事的には。政治的には絶対認められないでしょうけど。
 それでも、軍内部で検討しておくべき作戦計画の一つとして必要と思います。

#しかし、No.1911 のような「負ける戦争はしてはいけない。そんなときは戦争前に屈服するべき。」との考えの山家さんからこのような専守防衛の作戦計画が出てくるとは思いませんでした。

以上です。

タイトルRe^3: どれだけの戦力があれば出来るのか
記事No2022
投稿日: 2004/07/06(Tue) 00:23
投稿者風間祐一
どうも風間です。

 ウィリーさん、こんばんわ。

> あの作戦計画は調子のいいことをたくさん書いているように見えても、
> 太平洋戦争での日本の進撃に比べれば、ずいぶんと慎ましい作戦計画なんです。

 なるほど、確かにその通りです。
 それに、「作戦計画」というものはどこの国のものでも失敗したときのことなんかろくに考えていないのだから、私の質問自体意味がありませんでした。
 「作戦計画」はウィリーさんのもので問題ないと思います。問題は「軍備計画」の方ですね。数だけならそろえられると思いますが、実質戦力が伴うかどうか、、、。

以上です。
 

タイトルRe^4: どれだけの戦力があれば出来るのか
記事No2025
投稿日: 2004/07/07(Wed) 21:46
投稿者ウィリー
参照先http://homepage3.nifty.com/minea/
こんばんは、風間さん

>  「作戦計画」はウィリーさんのもので問題ないと思います。問題は「軍備計画」の方ですね。数だけならそろえられると思いますが、実質戦力が伴うかどうか、、、。

そう、そこが大問題です。
こればかりは史実から実例を持って来たくても持ってきようがありません。
というのも、まともな作戦計画に従ったイタリア軍の軍事行動の実例が
史実のどこを探しても見つからないので
「もし、イタリア軍にまともな作戦計画があったなら」という仮定を
置いた場合のイタリア軍の戦闘能力の見積もりようがないのです。

史実から言えることは「まともな作戦計画がなければ烏合の衆」ということ。
どこの国のどんな軍隊だってまともな作戦計画がなければ勝てないでしょうが
日本軍やドイツ軍の場合、現場である程度創意工夫して作戦計画を作っているのに
イタリア軍を見る限りこの手の創意工夫が全く見られないのです。
(日本軍は無茶苦茶、現場の計画の方が大本営の作戦計画より
 よほどましだというのだから。
 ドイツ軍の場合は独断専行をある程度許す組織のあり方が
 総統指令の無茶さ加減をずいぶんと和らげていたようです)

#ソ連軍もイタリア軍側に近いと思われる。イギリス軍はやや創意に欠けるようです。
#アメリカ軍は創意工夫も得意みたいですが…そもそも作戦計画段階で無理をしないですからね。
#作戦計画無しのバターン戦の結末を見る限り、あんまり高い点は与えられそうにないですが。

まあ、少なくとも「まともな作戦計画があればないよりはましな戦いをするだろう」とは思います。
戦術的な部分で史実より弱くはならないでしょう。
あとはイタリア軍の弱体さを戦力見積もりに繰り込んでやったとして
なお英仏相手に優位に立てるだけの戦力になっているかどうかが問題です。

ただ、高級将校が作戦計画通りに行動するかどうかは別問題ですし、
この問題もイタリア軍が乗り越えておくべき問題の一つになってますよね…。