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投稿時間:2002/12/04(Wed) 14:52
投稿者名:河合
Eメール:urin@orihime.net
URL :
タイトル:
戦闘結果「D」について
>柿崎さん

 当初から気にはなっていたのですが、運用的にカバーする余地がない(というよりひどくゲーム的な、しかも不完全なテクニックにしかならない)ことがほぼ確認できたので、遅まきながら質問させていただきます。
 戦闘結果「D」の効果は現状のままでよいのでしょうか。

 問題となるのは準備攻撃フェイズでの反撃です。
 準備攻撃フェイズでは基本的に複数組織の投入が認められていますから、攻撃参加兵力はふたつの攻撃セグメントに比べて多い場合がほとんどです。しかし反撃の結果によっては複数の組織が一挙に混乱してしまうため、同じコラムになるなら攻撃参加兵力を極力減らそうとする心理が働きます。
 たとえば8ユニットを参加させた攻撃では、35−39のコラムで反撃された場合、確率11/12までは4ユニットの混乱ですむところが、1/12で8ユニット混乱+4ステップロスに急騰します。これは一般的な感覚からするといささか極端な損害分布ですし、そうなるくらいなら1ユニットでも減らそうとするのは当然でしょう。
 より強力なユニットを投入することで損害が減るという見方もできますが、そうなると今度は、強力な少数のユニットと弱小部隊をかき集めた場合とで、損害に差がない確率が11/12にも及ぶという矛盾を生じます。

 またこれに関連して、「ソ連軍強攻」ルールに理念と実際的運用との乖離が生じています。
 本来は一定の損害と引き換えにより大きな戦果を得るためのルールであると推察できますが、実際には戦術修正が反撃にも影響するため、「D」というより大きな損害の確率を減少させることになります。
 とくに準備攻撃の場合は、「ソ連軍強攻」を反撃時の「D」の確率を減少させるために意図的に宣言する、という本末転倒した使い方が効果的になってしまいます。

 あえて申し上げるなら、これは現在の戦闘結果表の構造的な欠陥です。なんらかの形で修正されたほうがよいと思いますが、そのあたりはいかようにお考えでしょうか。

投稿時間:2002/12/05(Thu) 00:27
投稿者名:柿崎 唯
Eメール:wyvern9@juno.ocn.ne.jp
URL :http://www9.ocn.ne.jp/~saphisgc/
タイトル:
Re: 戦闘結果「D」について
河合さんへ、

まず戦闘結果表についてです。
本ゲームの戦闘結果表は、「一定の確率で奇襲効果が認められる」ように設定してあります。
元の案では、奇襲判定と戦闘結果が別のダイスでしたが、面倒なためそれを統合して現在の形となっています。
このため、確かに極端な結果が出現します。
東部戦線のゲームでは、例えばGamersのOCSのように極端な奇襲ルールが採用されているものもあります。確かに、実戦を見ると、同程度の戦力で攻撃していても、突然、劇的な戦果が挙がる例が散見されます。本ゲームの扱っている範囲では、例えば、ドイツ第1装甲軍の反撃は、2月10日からほぼ毎日継続して行われているのですが、2月18日に突然劇的な進展を認めています。
このため、一定確率で「奇襲」が出現することが、実戦の再現として必要と考えました。「D」の結果は奇襲の成功を表しています。
本ゲームのCRTでは、特に「D」の結果が出るかどうかは、非常に大きな問題です。この結果は上記のように「奇襲が成功した」ことを現しているため、ある程度の低い戦力でも出現するように、そして最高戦力でも狙って出すことは出来ないように、設定しています。全ての戦闘を集めて、5%程度の確率と考えています。
戦史を読んだ上での私の考えでは、この時期の決定的な突破というものは狙って行えるものではない、ということです。
上記にも書きましたように、2月16日前後に行われたドイツ軍Balk戦闘団(第7装甲師団と第11装甲師団の合同)は、ドイツ軍としては決定的な突破を狙ったものだったらしいのですが、わずかに10km程度の進撃で頓挫しています。逆に、3月中旬のドイツ軍Grossdeutschland師団のシュトラハビッツ戦闘団とソ連軍第3親衛戦車軍団、第5親衛戦車軍団の戦いでは、包囲していたほうのソ連軍がドイツ軍の迎撃により戦車200両以上という大損害を出して崩壊しています。
このように時々、極端な結果が出るのが東部戦線かと思います。
戦闘が大半が、「計算できないもの」となるのが、実戦に近いと考えます。

本ゲームの戦闘結果表を考察すると、ある程度強力な敵の拠点に対しては、大損害を覚悟して強行するか、あるいは損害を考慮して包囲に留めるか、のどちらかになると思います。特に序盤のSlavyansk攻防戦ではそうなるでしょう。それは私が意図したところなのです。


次に「ソ連軍強攻」のルールについてです。
このルールの最大の目的は、「攻撃時に多大な損害を出すソ連軍を再現する」ことにあります。
本戦役において、ソ連軍はむしろ攻撃時に大きな損害を出しています。しかし、一般的なウォーゲームにおいて、攻撃側プレイヤーはしばしば損害を全く出さないようにプレイします。このため、ソ連軍にのみ適用される損害規定が必要と考えました。
最初のルールでは、ソ連軍は、攻撃時に必ず1戦力段階を失う、というものでした。しかし、流石に過激すぎるという意見があり、特にイタリア人に対してはソ連軍はそんな戦いをしていなかったという事実も有りましたので、現在のように選択性となりました。
ですから、プレイヤーの指針にも書きましたが、ソ連軍は「強攻」を行うことが前提のシステムとなっています。つまり逆に言うと「強攻」を行わない場合は、かなりの不利益をこうむるようになっています。
準備攻撃のように大きな戦力を持っていても、へなちょこな戦いぶりであれば反撃により多大な損害を受けるであろう、ということです。
私の意図としては、このようなところです。

皆さんのご意見をお待ちしております。


投稿時間:2002/12/05(Thu) 19:05
投稿者名:河合
Eメール:urin@orihime.net
URL :
タイトル:
Re^2: 戦闘結果「D」について
>柿崎さん

 仰せの趣旨は重々承知しているつもりです。戦闘結果が極端なことについては、とくに異論があるわけではありません。
 私の書き方が散漫なせいで論点がすれ違っているようですが、要するにご確認いただきたいのは、仰せのような状況とは異なる事態が発生するという点です。


 以下、繰り返しになりますが、論点を整理してみたいと思います。


1)戦闘結果表について

 「D」の結果を単純にCPに置き換えると、「ユニット数」CPになります。これでは同じコラムで攻撃を実施する場合、攻撃参加部隊数が少ないほど攻撃側の損害が少なくなることになってしまいます。
 これは柿崎さんが仰るところの「同程度の戦力で攻撃していても、突然、劇的な戦果が挙がる」や「大損害を覚悟して強行する」に該当するものなのでしょうか。
 どうも私には、「より大きな戦力で攻撃するほど、突然、劇的な損害を被る」構造になっているように思えるのですが。


2)強攻について

 ソ連軍プレイヤーが「強攻」を選択することが前提であるとすると、「強攻」を選択できない防御時に、攻撃で「強攻」を選択しない場合と同様の不利益が生じる現状は、「攻撃時に多大な損害を出すソ連軍を再現する」という目的と矛盾していることになります。「準備攻撃のように大きな戦力を持っていても、へなちょこな戦いぶりであれば反撃により多大な損害を受ける」ということそれ自体は納得できますが、防御時はその「へなちょこな戦いぶり」にしかならないわけですから、強制的に攻撃と防御に差があるほうが自然なのではないでしょうか。
 プレイヤーに「損害を全く出さないようにプレイ」したがる傾向があることは仰せの通りで、私も「ソ連軍にのみ適用される損害規定」の必要性に異を唱えるつもりは毛頭ありません。しかし「攻撃時に必ず1戦力段階を失う」のでは「過激すぎる」からといって、それを選択的規定にし、肝心の攻撃時と防御時の損害の格差を曖昧にしてしまっては、本末転倒だと思います。枢軸小国軍や混乱ユニットなどを除外して1戦力段階の喪失を部分的強制にすることで、「イタリア人に対してはソ連軍はそんな戦いをしていなかったという事実」を再現し、同時に強制損害の過激さを緩和する、といった処理のしかたもあったのではないでしょうか。

投稿時間:2002/12/05(Thu) 22:32
投稿者名:柿崎 唯
Eメール:wyvern9@juno.ocn.ne.jp
URL :http://www9.ocn.ne.jp/~saphisgc/
タイトル:
Re^3: 戦闘結果「D」について
> 1)戦闘結果表について
>  「D」の結果を単純にCPに置き換えると、「ユニット数」CPになります。これでは同じコラムで攻撃を実施する場合、攻撃参加部隊数が少ないほど攻撃側の損害が少なくなることになってしまいます。
>  これは柿崎さんが仰るところの「同程度の戦力で攻撃していても、突然、劇的な戦果が挙がる」や「大損害を覚悟して強行する」に該当するものなのでしょうか。
>  どうも私には、「より大きな戦力で攻撃するほど、突然、劇的な損害を被る」構造になっているように思えるのですが。

まず、戦闘結果表で、一部極端な結果が出ることに対するについては、「奇襲」を再現する、時々極端な結果が出現していたことを再現すること、が目的であるのは、先に書いたとおりです。

次に、「より大きな戦力で攻撃するほど、突然、劇的な損害を被る」という事は無いかと思います。攻撃側の損害は防御側の戦力に比例するからです。攻撃側の戦力には比例しないのです。
ただ、ある程度強力な敵の拠点に対する攻撃では、攻撃側が投入する戦力が増加すればするほど、反撃が当ったときの反動が大きくなるのは事実です。
ですから、ご指摘の通り、最終的に同じ火力であれば、攻撃部隊数が少なくなるようにしたほうが、まさかの時に有利です。

私自身は、これでよいのではないかと考えています。
これの論拠は上記とは、またことなります。
本ゲームの戦闘結果表を検討すると、「1回の攻撃に全てを投入するよりも複数回の攻撃に分割したほうが無難である」ことが判明すると思います。
実戦において、特にソ連軍は特定の拠点を攻撃するときでも、一時に投入できる全ての戦力を使用することはありませんでした。例えば、Slavyanskの攻防戦では、この町を包囲した複数の狙撃兵師団が、かわるがわる攻撃を行っています。決して、1日2日の攻撃に全軍が参加はしていないのです。
D.M.Glanz氏によると、ソ連軍はこのころから地域ごとに必ず第2梯段を保持していたようです。これは、攻撃失敗により包囲網が崩壊しないようにするためでもあったようです。
これを実際にゲームで再現する手段として、いろいろと考えたのですが、なかなか良い案が浮かびませんでした。私も現在のものが最善であるとは考えていません。
ただ、現在のシステムですと、攻撃側は、重要拠点の攻略でも、攻撃失敗による包囲網の崩壊を恐れて一部の部隊を攻撃に参加させない事となるでしょう。結果として包囲部隊の全てが攻撃に参加せず、その一部がかわるがわる攻撃を行う、という史実が再現できるようになっていると思います。

もし、よりよいアイデアがあるようでしたらお願いいたします。

次にソ連軍強襲についてです。(すいません強襲でした。)
ご指摘の通りで、「攻撃時に必ず1戦力段階を失う」というシステムを選択性にするに当っては、「強襲」を常態として「へなちょこ攻撃」を特殊とするか、現状のように「へなちょこ攻撃」を常態として「強襲」を規定するか悩みました。
ここで、もう一つ問題となったのが、本戦役中におけるソ連軍の防御時のもろさです。これは主として、攻撃態勢にあった部隊が直ちに防御体制に移れなかった、攻撃と防御が隣接する機動戦にソ連軍が対応できていなかったからだといわれています。
このため、防御時のソ連軍には多少の罰則を与えようと考えていました。
このため「強襲」の方を規定すると戦術修正表がすっきりしたため現在の形となっています。
「強襲」を常態として「へなちょこ攻撃」を選択性にした場合、戦術修正表が、「攻撃時はG1で防御時がG2」という書き方となり、戦術修正表は現行の倍の大きさとなります。。
ただ、確かに、ご指摘の通り、「強襲」が常態なのですから、そのように記述した方が、プレイヤーの感覚としては理解しやすいかもしれません。

この辺りはテストプレイヤーの皆さんに意見を伺いたいところです。

ついでですが、実しソ連軍の防御時に「強襲」と対になる「死守」のルールも一時考慮しました。
ただ、実戦においてソ連軍が粘り強い防御力を発揮し始めたのは3月に入ってからでしたので、ボツにしています。

柿崎 唯

投稿時間:2002/12/06(Fri) 22:33
投稿者名:かげ
Eメール:PXk13315@nifty.com
URL :
タイトル:
Re^4: 戦闘結果「D」について
ウォーゲーマー的見地から述べます。
へなちょこな私としては、戦闘をするごとに損害を強制されるのは
かなりつらいですね。
膨大な増援または補充があるのであれば、そうでもありませんが
本ゲームではそれほど多くはないと思います。

現状でも、攻撃時には反撃により1程度の損害は覚悟しなければ
ならないでしょう。
強制1ということになると、2程度は損害が出ます。
狙撃兵師団は5ステップで構成されていることが多いようなので
1回に2発くらうと次の攻撃は師団の壊滅を覚悟しなければ
なりません。
防御も考えなければならないので、損害を受けた師団は
攻勢主体にはできなくなりますね。

また、そもそも攻撃自体を行うかどうか、検討しなければ
ならなくなるでしょう。
なかなか独軍には損害を期待できないので、その中で自軍のみが
損害を負うというのは厳しいです。
で、どうしても攻撃しなければならない場合か、相当の戦果が
期待できる場合に、攻撃を行うことになるでしょう。

※なお上記は、部隊温存の方がいいだろうという現在の判断
に基づくもので
損害を度外視して強攻すべき、しなければならないとなった場合には
別の見解になります。

※シミュレーションとして、必ず損害が生じるのが妥当であるということ
であれば、その面からは特に異論はありません。

投稿時間:2002/12/07(Sat) 17:39
投稿者名:柿崎 唯
Eメール:wyvern9@juno.ocn.ne.jp
URL :http://www9.ocn.ne.jp/~saphisgc/
タイトル:
Re^5: 戦闘結果「D」について
かげさんへ、

すいませんが、かげさんのおっしゃられるところの主体がよく判りません。
「ソ連軍強襲」のルールは現状のままでよい、ということでしょうか?

ちなみに、損害の量ですが、現実には私がソロプレイで「強襲」を連発してもなかなか史実の損害量に届かない、というのが実情です。
しかし、これ以上の損害を出すように仕向けても、プレイヤーが戦闘を回避するだけになりそうなので、困っています。

他でも書きましたが第69軍の少なくとも2個師団はハリコフ攻略後の2月16日の段階で、稼動人員が1500名程度となっていました。本ゲームで表すと、残り1ユニットだけでしかも減少戦力、となります。
Popov率いる第4親衛戦車軍団は2月1日の時点で戦車42両程度でしたが、2月4日にKramatorskを攻略した時点で稼動戦車は半減。ここで第3戦車軍団の稼動戦車を全て取り上げて第4親衛戦車軍団にまわすという荒業を行い、60両の戦車を確保します。が、2月6日から7日のKonstantinovkaをめぐる戦いで第11装甲師団と戦い、稼動戦車は17両に低下します。このため、2月9日には第9親衛戦車旅団(戦車25両程度)、第7スキー旅団、第1対戦車旅団(戦車10両程度)を傘下に入れて、50両余りを確保。Krasnoarmeyskoyeに向かうこととなります。
このように、1日、2日の戦車軍団の戦闘で、大体戦車20両程度がとんでいます。
本当に恐ろしいほどの損害が攻撃時に出ているのです。

投稿時間:2002/12/07(Sat) 23:36
投稿者名:かげ
Eメール:PXk13315@nifty.com
URL :
タイトル:
Re^6: 戦闘結果「D」について
> 「ソ連軍強襲」のルールは現状のままでよい、ということでしょうか?

簡単に言うとウォーゲーマー的には、現状のままでいいと思います。
他に良いアイデア等があれば別ですが、一律に損害を強制するよりは
いいと思います。


> ちなみに、損害の量ですが、現実には私がソロプレイで「強襲」を連発してもなかなか史実の損害量に届かない、というのが実情です。
> しかし、これ以上の損害を出すように仕向けても、プレイヤーが戦闘を回避するだけになりそうなので、困っています。
>
> 他でも書きましたが第69軍の少なくとも2個師団はハリコフ攻略後の2月16日の段階で、稼動人員が1500名程度となっていました。本ゲームで表すと、残り1ユニットだけでしかも減少戦力、となります。
> Popov率いる第4親衛戦車軍団は2月1日の時点で戦車42両程度でしたが、2月4日にKramatorskを攻略した時点で稼動戦車は半減。ここで第3戦車軍団の稼動戦車を全て取り上げて第4親衛戦車軍団にまわすという荒業を行い、60両の戦車を確保します。が、2月6日から7日のKonstantinovkaをめぐる戦いで第11装甲師団と戦い、稼動戦車は17両に低下します。このため、2月9日には第9親衛戦車旅団(戦車25両程度)、第7スキー旅団、第1対戦車旅団(戦車10両程度)を傘下に入れて、50両余りを確保。Krasnoarmeyskoyeに向かうこととなります。
> このように、1日、2日の戦車軍団の戦闘で、大体戦車20両程度がとんでいます。
> 本当に恐ろしいほどの損害が攻撃時に出ているのです。

もしこの点からデザイナーとして、強制損害を制度化するということで
あれば、シミュレーション的には妥当なのではないでしょうか。

ただ、可能であれば別の方法でシステム化した方が、私がソ連を
やるのであれば気が楽です。
損害が大きすぎるのであれば、戦闘を回避する方向を目指すことに
なると思います。

(損害を負いながら、攻勢を行うのがゲーム上の作戦的に妥当
であるならば、ウォーゲーマー的にもそれで構いませんし、
そのようにするでしょう。)

投稿時間:2002/12/08(Sun) 19:16
投稿者名:河合
Eメール:urin@orihime.net
URL :
タイトル:
Re^4: 戦闘結果「D」について
>柿崎さん

 「1)戦闘結果表について」ですが、極端な結果が存在することそれ自体は、No.233 にも書きました通り、最初から納得しています。また戦闘結果の多寡についても、問題にするつもりはありません。
 私が引っかかっていたのは、ある火力で同じ目が出た場合の損害が、それを被る部隊の数によって変化するという現象についてのみであることを、改めて明記しておきます。

 で、これは実戦にたとえると、シュトラハビッツ戦闘団の反撃は、ソ連軍第3親衛戦車軍団、第5親衛戦車軍団に対してなら200輛以上の大損害になるが、1個旅団に対しては35輛にしかならない、というのと同じです。
 これについては、違和感を感じる人もいれば、感じない人もいるだろうと思います。部隊密度の問題とか、複数組織の統制上の問題として、説得力にいくらか差が出るにしても、説明不可能な現象ではないでしょう。
 しかし印象の問題でいえば、ソ連軍の1個戦車旅団は定数でも60輛ほどでしかありませんから、同じ部隊の反撃が200輛以上も屠れるなら、旅団など消し飛んでも当然、と感じる人も少なからずいるはずです。
 つまり「4D」よりは、「8R」とか「12R」とか「24R」とかいった(別に4の倍数である必要はないのですが)損害ポイントの大きさで表わされているほうが、理解も納得もしやすいはずだということです。

 部隊のローテーションは、1個戦車軍団+2個狙撃師団で最大コラムに達してしまうので、それ以上は投入しても不経済ですから、いまのままでも再現されているような気がします。もう少し小出しになるほうがシミュレーションとして正しいということでしょうか。


 それから「2)強襲について」ですが、ソ連軍の特殊な攻撃オプションは、ゲームを面白くするフレーバーとして貴重ですし、廃止したほうがよいと思っているわけではありません。これはこれで、攻撃と防御の損害の質的差を再現するルールとは別に、残しておいたほうが楽しいのではないかと思います。
 ただ、ソ連軍の強制的損害の再現方法としては、戦術修正への反映は適当ではないような気がします。
 たとえば、攻撃時の損害ではCPを半数より多く(2の場合は2、4の場合は3)戦力段階減少に割り振り、防御時の損害では半数より多く混乱に割り振ることを強制するだけで、攻撃時の損害の高さと防御時の脆さは再現できるのではないでしょうか。

投稿時間:2002/12/14(Sat) 15:45
投稿者名:柿崎 唯
Eメール:wyvern9@juno.ocn.ne.jp
URL :http://www9.ocn.ne.jp/~saphisgc/
タイトル:
「D」と「強襲」について
>  私が引っかかっていたのは、ある火力で同じ目が出た場合の損害が、それを被る部隊の数によって変化するという現象についてのみであることを、改めて明記しておきます。
>  で、これは実戦にたとえると、シュトラハビッツ戦闘団の反撃は、ソ連軍第3親衛戦車軍団、第5親衛戦車軍団に対してなら200輛以上の大損害になるが、1個旅団に対しては35輛にしかならない、というのと同じです。
>  これについては、違和感を感じる人もいれば、感じない人もいるだろうと思います。部隊密度の問題とか、複数組織の統制上の問題として、説得力にいくらか差が出るにしても、説明不可能な現象ではないでしょう。
>  しかし印象の問題でいえば、ソ連軍の1個戦車旅団は定数でも60輛ほどでしかありませんから、同じ部隊の反撃が200輛以上も屠れるなら、旅団など消し飛んでも当然、と感じる人も少なからずいるはずです。
>  つまり「4D」よりは、「8R」とか「12R」とか「24R」とかいった(別に4の倍数である必要はないのですが)損害ポイントの大きさで表わされているほうが、理解も納得もしやすいはずだということです。
>  部隊のローテーションは、1個戦車軍団+2個狙撃師団で最大コラムに達してしまうので、それ以上は投入しても不経済ですから、いまのままでも再現されているような気がします。もう少し小出しになるほうがシミュレーションとして正しいということでしょうか。

まず、Dの結果ではご指摘の通り、参加する部隊が少ないほど損害が減ることになり、ご指摘の通りの現象がおきます。
しかし、現実としては、例としてあげた「シュトラハビッツ戦闘団」のような強大な敵に対する攻撃では、攻撃側はある程度以上の戦力を投入します。なぜなら攻撃側は攻撃による損害を上回る戦果を期待して攻撃するからです。ですから攻撃側の戦力が極端に少なくなることは稀です。ソ連軍の1個戦車旅団が単独でシュトラハビッツ戦闘団を攻撃はしないのです。
一方、シュトラハビッツ戦闘団が、攻撃する場合ですが、この場合はご指摘の通り、防御側が1個師団と2個師団では、Dの結果で、損害が随分と変わることとなります。ですが、これはある程度許容されると考えています。
1つの部隊が戦う場合、その損害が一定を超えるとその部隊は退却を考慮します。従って、2個師団に充分な打撃を与えられる攻撃が、1個師団を全滅させられるか、というと、そうはならないと考えます。部隊が少なければ、退却の決断も早く行われるでしょう。

確かにDの結果が参加部隊数に比例して損害をだすことは事実です。が、これを緩和するために損害ポイント数値を併置していることもあり、これでよいのではないかと考えています。

提案されたようにDの結果の代わりに大きな数値の結果をつけるというのも1つの方法ですが、これにもいくつかの問題があります。
まず、先にも書きましたが、Dの結果は、「その地域での予備を持たせることを強要する」ためでもあるということです。
仮に「3D」に変えて「8R」という結果をおいて見ます。
この場合、「8」という損害を一部の部隊だけに集中させることで、残りを無傷とすることが出来ます。ですから参加部隊の制限にはなりません。「損害を平均的に割り振る」という規定を付けたとしても「8」であれば9部隊からは無傷ということになります。この場合、むしろ参加する部隊を多くするように働くと考えます。
もう一つの理由は、多すぎる損害ポイント数は適用が面倒、ということです。

ということで、Dの結果のほうがよいと考えています。

次に強襲についてです。

>  ただ、ソ連軍の強制的損害の再現方法としては、戦術修正への反映は適当ではないような気がします。
>  たとえば、攻撃時の損害ではCPを半数より多く(2の場合は2、4の場合は3)戦力段階減少に割り振り、防御時の損害では半数より多く混乱に割り振ることを強制するだけで、攻撃時の損害の高さと防御時の脆さは再現できるのではないでしょうか。

まず、シミュレーションとしての考えです。
私は、いろいろな戦記を読む限り、ソ連軍がドイツ軍に対する戦闘技術の劣勢を補うために、史実のような「強襲」を行っていたと考えています。実際、例えば「戦車騎乗歩兵タンクライダー」等は、損害を考慮しなければ、大変有効な戦術であると考えます。ドイツ軍の記録では、ソ連軍の「ラッシュ」に対する恐怖がありありと書かれています。
ソ連軍兵士の戦闘技術は末期に至るまでドイツ軍に追いつけませんでした。この差を埋めていたのが、た大戦前期では歩兵の突撃、後期では戦車の突撃だったのではないかと思います。損害を省みずに突撃して一気に距離を詰めてソ連軍得意の近距離戦闘に持ち込むのです。
ですから、私は「強襲」が戦術差を埋める大きな手段であったと考えています。

次に、ゲームとしての考えです。
私が、強襲を選択性にするときに、プレイヤーに対して「強襲」の選択を強要するためにはそれなりの利点が必要と考えました。先にも書きましたように、ソ連軍プレイヤーには強襲を連発していただいて、攻撃時の損害をたくさん出してもらう必要がありました。従って、強襲には他では得られない利点が必要でした。
この回答が「戦術修正」でした。
このゲームでは、ソ連軍は戦術差を埋める手段として「強襲」以外の手段を持ちません。従って「強襲」を行わざるを得ないのです。これがコラムシフトだけであれば、プレイヤーはほとんど強襲を行わないでしょう。コラムシフトは戦力を継ぎ足すことで克服できるからです。
先にも書きましたが、私がソロプレイで強襲を連発しても史実のソ連軍の損害レベルに到達しません。
提案されたような、損害ポイントの割り振り程度では、全く追いつかないのです。
このように、攻撃時に史実のような損害を出すために、強襲をどんどん行っていただくために、戦術値のボーナスが必要と考えています。

当初の案では、強襲のボーナスは「戦術値だけ2ポイント」でコラムシフトは無しでした。
こちらのほうが良いような気がいましています。

柿崎 唯

投稿時間:2002/12/28(Sat) 19:30
投稿者名:河合
Eメール:urin@orihime.net
URL :
タイトル:
Re: 「D」と「強襲」について
>柿崎さん

 ざっと下書きはすませていたのですが、なにかと雑事にかまけているうちに2週間もたってしまいました。すみません。


 さて、戦闘結果「D」については、何度もご説明いただいた揚げ句で恐縮ですが、結局はそれがあくまでも奇襲的結果、それもある地域で攻撃が頓挫するほどの結果であり、通常の結果とは異なる基準で適用されるものである、ということですね。
 納得しました。というか、「ある地域で攻撃が頓挫するほどの結果」であることが重要である、というこの部分、これを説明していただきたかったのです。
 これがないと、必要があるからそうなっていることはわかっていても、プレイしていてどうも気持ちがよくないのです。とくにドイツ軍でプレイしていると(笑)。


 それと強襲についてですが、依然としてどうもしっくりきません。
 損害の少なさが問題なのであれば、反撃に修正がつくのはやはりどうかと思います。
 タンクデサントや狙撃兵の波状突撃をイメージしてのルールということですから、強襲のボーナスは攻撃に特化させ、1ステップ+通常の反撃結果を被るようにしたほうがよいのではないでしょうか。
 たとえば、攻撃時の損害は過半をステップロスで、防御時の損害は過半を混乱で適用することを強制し、強襲宣言で1ステップ喪失、1コラムアップ、攻撃だけダイス修正2(反撃にはつかない)くらいにすれば、柿崎さんの狙いはほぼカバーできる気がします。最初の1損害にステップロスを強制する現状に比べて、強襲を宣言した場合は2〜5ステップは損害が増えると思うのですが、いかがでしょうか。

投稿時間:2002/12/31(Tue) 16:39
投稿者名:柿崎 唯
Eメール:wyvern9@juno.ocn.ne.jp
URL :http://www9.ocn.ne.jp/~saphisgc/
タイトル:
「強襲」の取り扱いについて
河合さんへ

当方も、年末進行でいろいろと多忙でして、ここ数日ネットにかかわれず失礼しました。

>  それと強襲についてですが、依然としてどうもしっくりきません。
>  損害の少なさが問題なのであれば、反撃に修正がつくのはやはりどうかと思います。
>  タンクデサントや狙撃兵の波状突撃をイメージしてのルールということですから、強襲のボーナスは攻撃に特化させ、1ステップ+通常の反撃結果を被るようにしたほうがよいのではないでしょうか。
>  たとえば、攻撃時の損害は過半をステップロスで、防御時の損害は過半を混乱で適用することを強制し、強襲宣言で1ステップ喪失、1コラムアップ、攻撃だけダイス修正2(反撃にはつかない)くらいにすれば、柿崎さんの狙いはほぼカバーできる気がします。最初の1損害にステップロスを強制する現状に比べて、強襲を宣言した場合は2〜5ステップは損害が増えると思うのですが、いかがでしょうか。

強襲の取り扱いに付いては他の方々からもいろいろと意見が出ています。どうも、メールだけで掲示板での意見が出てこないのですが、・・・。
たとえばハナザーさんからは、「強襲」は簡略化のためにも標準化してしまった方が良いかも、という意見をいただきました。ソ連軍は必ず強襲を行うとして損害も規定してしまう。そして戦術修正も簡略化する、という案です。

他の方々のご意見は如何でしょうか。