9月20日のTSS例会にて,私とKI氏とでTIGERSARE BURNINGをプレイしたので報告します。
まず最初のプレイは,私が赤軍,KI氏が独軍でした。赤軍の最初の攻撃は迫力を欠くものでしたが,それでも戦線北方にて突破に成功します。ここで独軍は反撃を企画し,赤軍の突破の先端は補給切れを強いられました。しかしながら,第2ターンには赤軍のオーバーランが吹き荒れ,独軍の主力は包囲,撃破されてしまい,取りあえずゲームを終了としました。
もう一度やってみようと言うこととなり,再び同じプレイヤーで挑戦します。独軍は先ほどの教訓から,従来の戦線とドニエプル川の中間の辺りまで後退し,一列に並ぶ戦線を張ります。しかしながら,ここでもオーバーランが吹き荒れ,先ほどと同じ様な結果となりました。
第1ターン 撤退していく独軍
ここで,今度は立場を入れ替えてプレイしてみることとしました。
第1ターンの赤軍の攻勢が終わった後,独軍はドニエプル川近くまで後退し,サドンデス敗北をしないように都市近辺に集中防御をします。そのため,ドニエプル川中腹は完全に開けた状態となっています。
第2ターン,赤軍は補給能力に鑑み,無理攻めはせずに秩序ある前進を行います。独軍はサドンデス敗北の条件が緩和されたので,都市の集中防御を改め,ドニエプル川沿いに薄い戦線を張ることにしました。
第3ターン,赤軍は特に薄かったドニエプル川中腹で突破し,ドニエプロ・ペトロスフクに包囲の脅威を与えます。ここで独軍は後退を選択し,クリミア半島の部隊も撤収します。
第3ターン 遂に突破した赤軍
この後第4ターンから第7ターンにかけて,独軍の戦線整理により余剰兵力が創出されたことと,天候が泥濘になったことが重なり,赤軍の攻勢は遅々としたものとなります。
第8ターン,これに業を煮やした赤軍はドニエプル川最南端で突破を図り,これに成功しますが,やや戦線に乱れた感があります。ここで独軍は殆どの装甲部隊を投入して反撃を開始,赤軍の3個軍が包囲されてしまいます。
第8ターン 南方での混戦が続く
第9ターン,赤軍は包囲環の救出に成功しますが,直後の独軍の攻撃で先ほどまで包囲されていた部隊は大敗走を行い,当分戦線復帰の見込みが無くなっていました。この時点で赤軍が勝利を収める可能性が無くなっていたので,ゲームはここまでとしました。
このゲームは例のタイ・ボンバシステムの走りとなったゲームで,ZOCなし,無制約のオーバーラン,損害を後退で処理できる戦闘システムですから,両軍とも機動戦が楽しめます。特に独軍はスタック制限が赤軍よりも多く,SS装甲師団の特別ルールもありますから,オーバーランがやりやすくなっています。
ところが泥濘となるとオーバーランが禁止されるので,こうなると全く別のゲームの感があります。率直に言ってここまで劇的に変わって良いものかとも思いますが,これはこれで面白い演出でしょう。泥濘となると2重戦線を張ると絶対に突破されないため(かつ損害も絶対に受けないため),独軍にはかなり楽になります。南方では積雪になると,限定的ながらオーバーランが出来るようになるので,独軍はある程度装甲部隊を南に集めた方が良いように思われます。
泥濘以降の展開がかなり読めてしまうため,ゲームとしてはどうかと思う点もありますが,展開もそれっぽいし,何よりお手軽なので,佳作と言っていいと思います。コマンド日本版に付くという噂もあったようですが(最近は否定的な噂もあるようですが。),まぁ悪くないんじゃないでしょうか。
YEN