1998年11月1日にFor the People(AH)をプレイしたので報告します。 私が北軍、SHAKEさんが南軍でした。両名とも初めてのプレイです。

 最初の2プレイは、両者とも慣れていなかったため、Manassasの南軍主力が撃破されたり、Manassasの西方の道路を迂回してきた北軍にRichimondを脅かされたりして、南軍不利な形勢でゲームを終了していました。

第4ターン終了時の情勢

第4ターン終了時の情勢

 第1ターンから第3ターンまで、南軍は東部に主力を回し、北軍は戦闘後の移動後が可能となる2:1の比が立たないので、攻撃が余り出来ません。しかし、中部・西部では兵力面で優位に立ち、また、1個軍をイリノイ州で新設して、南軍を脅威しています。
 第4ターン、南軍はお待ちかねのリー将軍が登場します。しかし、活躍する間もなく、まだ無名のこの将軍は事故でなくなります(Costly Mistakeのイベ ント)。すかさず北軍は十分な兵力をWashington D.C.に後置しつつ、補給線 を確立しつつStrasburgへ進出、Richimondを狙います。この時点で北軍はまだ率いている将軍の戦略値が2と判明していなかったのでManassasの主力を首都へ戻すことは出来なかったのですが、巧みな話術で北軍をして進撃を断念させます(3 Cigarsのイベントを持っていた?)。
 第5ターン、ロングストリートが指揮を執る前に先手を取った北軍は、Richimondに迫るHanoverに要塞を築き、南軍を待ち受けます。南軍は最後の移動で攻撃を仕掛けてこれを撃破しますが、自身もかなりの損害を受けてしまいます。
 第6ターン、Hanoverの小競り合いで首都から突出したロングストリートを迂回しつつ、南方からRichimondを狙います。しかし、ロングストリートがとって返してきて、この攻撃は撃破されまが、ジャクソンが戦死します。この後この近辺で戦いがいくつか起こり、ポトマック軍が全滅しますが、フォレストが戦死します。北軍はこの方面では1個軍を新設して体制を立て直し、南軍は兵力と将軍が底を付いたため、これ以上の行動は出来ませんでした。
 Richimondあたりの南軍主力の騎兵将軍が空席となったため、南軍は東部のミズーリー軍の騎兵将軍を東方に回します。ここで北軍のテネシー軍が一気に攻勢に出て、ミズーリー軍を撃滅、ここで奴隷解放宣言も起こり、ゲームを終了することとなりました。

ゲーム終了時の情勢

ゲーム終了時の情勢

 南軍の優秀な将軍を集めた軍が攻勢に出てくるとまず勝利を収めますが、南軍も少なくない損害を受けて、また、将軍が戦死しやすいので、攻勢を継続的に行うのは難しいようです。今回は南軍の最強スタックが出来る前にRichimondあたりまで地歩が稼げたので、Washington D.C.まで南軍が到達することは出来なかったようです。国境線がWashington D.C.の隣のままならば、また違った展開となったのでしょう。
 やってみた感想としては、デザイナーの考えとしては、南軍のWashington D.C.の進撃は、1個軍が突出気味となることと、Richimondを守るのが難しくなると言うことで防いでいると言うことなのではないかと思います。これが旨く機能しているかはすぐには分からないですが。

 優勢なほど戦死チェックで死にやすくなると言うのは、やってみると感覚的には変ですね。防御側ならともかく、攻撃側では1個軍には(指揮官を除いて)3人の将軍しか付けられないので、優秀な人がばたばた死んでくれます。憎まれっ子世にはばかるって奴でしょうか(笑)。
 デザイナーの考えとしては、戦死チェックで優秀な将軍のスタックを防ぐということだと思います。南軍の最優秀スタックがRichimond近辺からWashington D.C.を目指した場合、たぶん皆死んでしまうでしょうから(笑)。
 昔シミュレータの連載の「シミュレーションゲーム批判序説」風に言えば、構造ルールを強引に再現ルールに代えているという感があります。まぁ、「スタック制限を越えると(ゼウスの雷にでも打たれたのか)全滅」というのと余り変わらない気もしますが、気になる人もいるのでしょうね。
 なお、指揮官死傷ルールについてデザイナーがヴァリアントを提示しています。原文はhttp://grognard.com/variants/ftpに、和訳はNIFTY SERVE FGAME1 MES7 #12130にIdiotenさんの翻訳が、それぞれ掲載されていますから、機会が有れば参照されればよいでしょう。

 まだルールもゲームも掴みきっていない段階ですが、少なくとも今回のプレイは楽しめました。
 まぁ、私は南北戦争のことを全然知らないので、純粋にゲームとして楽しめたというのは有ると思いますが。

YEN      

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