2001年1月1日のTSS恒例の年越し例会にて、Vinci(Descartes)をプレイしたので報告します。怪鳥さん、TraJanさん、Ozさん、私でプレイしました。TraJanさん以外は初プレイです。

Vinci

 最初にプレイをした際は、皆が慣れていなかったのと、ルールが間違っている点があったので、早々に終了しました。
 2回目のプレイでは、まず、怪鳥さんとOzさんが初手で人口が増える文明タイルを選びました。これに危機感を覚えた私は、隣にいたOzさんの最初の民族に猛攻をかけ、これを滅ぼします。これを見た怪鳥さんは、人口の過疎地であった中欧に移動していきます。TraJanさんは一人イギリス方面に根を張って、高得点を挙げていました。
 ここで私が次代の民族をイギリス方面に登場させ、TraJanさんが東欧から登場した時点で、当初人口の少なかった怪鳥さんは、いつの間にか人口が8つに増えていました。これに危機感を募らせたTraJanさんと私は、中欧に位置する怪鳥さんを挟撃し、ついにTraJanさんが裏切りの文明タイルを用いてハイスタックの怪鳥さんの民族を滅ぼします。
 このため、怪鳥さんは報復とばかりに、次代の民族を用いてTraJanさんに攻撃しますが、暫くするとTraJanさんは外交の文明タイルを駆使して攻撃を寄せ付けないようになりました。そこで、代わりにとばかりに、怪鳥さんは私に攻撃の矛先を向けます。こうして、3者が消耗している間に、一時は最下位であったOzさんがトップに躍り出ます。
 TraJanさんと私は、Ozさんの民族を攻撃に掛かりますが、Ozさんは遺産の文明タイルを持っていたため、次代の民族が先代の民族の近辺で防御を行い、なかなか攻め切れません。
 こうして、終盤はTraJanさん、私、Ozさんのデットヒートになりましたが、勝利の目が無くなった私がTraJanさんに勝利を譲ったので、TraJanさんの勝利となりました。

 という訳で、Vinciはファミリーゲームとして(やや時間が掛かりますが)面白かったです。
 ・・・が、それで終わってはここに書く価値はないので(笑)、我々シミュレーションゲーマーから見ると、何か物足らない点があります。
 ファミリーゲームとしての評論の枠を越えた意見ですが、よりシミュレーション性が高いと、シミュレーションゲーマーにも歓迎されると思います。

 まず、戦闘システムにランダム性がなく、移動システムが交互な為、手番の行動が詰め将棋的になってしまいます。この点は戦闘システムにランダム性を入れるか、移動システムにランダム性を入れれば解消される事なので、割と簡単でしょう。

 そして、こちらの要素の方が大きいと思うのですが、各民族を特徴づける文明タイルは面白いのですが、歴史性が乏しく、民族の名称や登場箇所が在る程度決まっている方が興味深いのではないかと思います。
 まぁ、歴史上に台頭した民族は、偶然の産物だと考えれば、ランダムに民族の特徴が出た方がむしろ良いのかも知れません。しかし、歴史の追体験という観点も無視できないのだと思います。
 機会が在れば、文明タイルの内1枚は、民族の名称と登場箇所がついた固定の物としてプレイすることを試してみたいと思います。

 他にも良いアイデアが在れば掲示板にでも書き込んで下さい。Vinciのシンプルさと多様さを生かしつつ、シミュレーション性もある程度満足できるゲームに出来れば幸いです。
 まぁ、余り凝りすぎると「ローマを継ぐもの」(GJ#56)の二番煎じになっちゃうかも知れませんが(笑)。

# 結局、変えない方が面白かったりして(笑)。

YEN      

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