どうも、風間です。(長文です)

 先日アップしたアクシズ改造ゲームの詳細を知りたいというメールを頂きましたので、紹介をしたいと思います。ゲーム改造の参考にしていただければ幸いです。(反面教師か?)
 元ゲームがどんなゲームか知らないとちょっと読むのがつらいかも知れません。


 戦略級ガンダムマルチゲームは4,5年前に私が作ったゲームです。ツクダから出ていたアクシズUC0079というゲームをほとんど原型を留めないほどに改造したゲームでした。ユニット数2000以上、プレイタイム20時間というビックゲームで、戦闘はモビルスーツ1機単位で損害を出すのです
が、ゲーム終盤の最終決戦ではモビルスーツ数百機(ことによると1千機を越える)を含む大艦隊同士が激突し、その戦闘の解決だけ2、3時間かかるという、今思うとよくもまあ作ったものだ、プレイしたものだと思うほどの代物です。いやぁ若かったんですねぇ。

戦略級ガンダムマルチゲーム


 元ゲームのアクシズUC0079はORGのデザインです。ORGのゲームはみんなそうなのですが、このゲームもデザインコンセプトは秀逸なのですが、ゲームとしての完成度が低く、素晴らしいコンセプトに引かれてプレイすると失望感が大きいゲームでした。

 そこで、改造点を挙げていきましょう。
 まず第1に、75機種のモビルスーツを全てカード化しました。元ゲームで一番残念だったのが、「量産機は皆同じ」でした。(ザクとバウが同じ能力なんて!)それで戦闘システムも全然別物にしましたので、全モビルスーツの性能を見直しカード化したわけです。このカードはカラープリンタを駆使したフルカラーのイラスト付きです。これは単なる見栄えのためだけではなく、ガンダムを知らない人にも楽しんでもらうための工夫でした。(ついでに26タイプの艦艇も全てカード化してしまいました。)
 次に、戦闘システムの置き換えです。やはりモビルスーツの性能を戦闘を通して実感したいではないですか、そのため1ユニットごとに組み合わせを決める戦闘システムを作成しました。これによってZガンダム対ジオといった戦闘が発生します。これは自分で生産したZガンダムに自分が選んだパイロットが乗っているのです。それが艦隊戦の中で発生するのです。心躍るじゃありませんか。戦闘の詳細についてはそれを書き出すとルールブックになってしまいますので書きませんが、戦闘にはモビルスーツだけではなく艦艇も登場するため、モビルスーツ同士の戦闘の他に、艦艇同士の砲撃戦、モビルスーツによる対艦攻撃、モビルスーツに対する艦砲射撃、対空射撃が発生します。これらを大体同じルールで処理しています。(問題はこの大体なのですが、、、)この戦闘システムで面白いのは特に意図したわけでもなく、そのための特別なルールもないのに、モビルスーツの性能と生産効率から戦線を維持する量産機(数の上での主力)、量産機を駆逐するための主戦機(パラスアテネやバウなどの特殊な装備はないが強力なモビルスーツがこれに当たります)、ファンネルやメガランチャーを装備し、桁違いの破壊力を誇り、勝敗を決する決戦機(本当の主力)と役割分担が生じたことです。ちなみに、このゲームのモビルスーツ戦闘をカードゲームに昇華したのがMobile Suite Warsだったりします。モビルスーツのレーティングは全く同じというのはここだけの秘密です。
 あと、元ゲームのルールは原型を留めぬほどにルールを変更しています。シークエンスも変えました。アクションカードも全部作り直しました。(それどころかカードによる影響が全く変わってしまったのでエピソードカードと名称まで変更してしまいました。コンセプトは引いてうれしいカード、使われて悔しいカード、でも大勢に影響ないです)元ゲームで残っているのはモビルスーツを入札で入手することぐらいです。ただし、これも少し改良してあります。
ザクとサザビーとかが入札対象に並ぶのは余りにも不自然なのでモビルスーツを世代分けしました。ガンダム前半、後半、Zガンダム前半、後半、ZZガンダム前半、後半、逆襲のシャアの7世代です。キャラクターユニットはそのままですが、キャラクターの任務は暗殺、開発、政治の3つに絞りました。元ゲームではたくさんの任務があったのですが使い道のない任務が多かったので、、、。暗殺任務は艦隊の移動後、戦闘開始前に行うので非常に強力になっています。そのかわり誰が死ぬかはランダムなので、優秀なキャラには能力の低いキャラ多数を護衛につけることになります。開発任務では技術カードは全て廃止しました。技術開発の代わりにモビルスーツの量産という概念を導入しました。開発任務に成功すると1機種のモビルスーツの量産ラインの設置に成功します。量産の効果は1ユニットが1機だったのが10機を表すようになり、(ユニット数に制限があるので10倍の生産ができるようになるということです)生産が10機単位になるのですが、生産費は2倍から3倍程度で済みます。
 具体的にいうと、各モビルスーツには単機生産用の生産費と量産用の量産費が記されています。生産費はモビルスーツの性能から計算したのですが、量産費はそれに量産しやすさを加味してあり、ストーリー中で量産された機体は率がよくなっています。反対に主役機等単機生産機種は量産化しても生産の効率が余りよくならないようにしてあります。その他に技術カードを廃止したので強化人間が自由に作れるようになりました。ただし、開発チェックで6を出すと廃人になるし、エピソードカードに全強化人間をまとめて廃人にするカードがあるため一人の強化人間の足下には何人もの廃人が転がっているようになります。

 だんだんとりとめがなくなってきましたね。後はゲーム展開を書いて終わりにしましょう。
 戦闘システムが1ユニットごとに組み合わせを決めることからも分かるように、このゲームは小競り合いを楽しむ方向でデザインしてあります。具体的にいえば量産機を含めた100機以下の艦隊同士の戦闘を想定しています。そのために小競り合いを誘うべく様々な陰謀ルールを作ったのですが、結局序盤から終盤までひたすらモビルスーツの開発、生産に邁進するゲーム展開になってしまいました。小競り合いにもそれなりの楽しさはあるのですが、モビルスーツの入札と自らが作り上げるモビルスーツ軍団の拡充の方がプレイヤーにはより楽しかった様です。そのため、戦闘規模が戦闘ルールに対してオーバースペックとなってしまい、決戦の解決にそれだけで2時間も3時間もかかるようになったのです。(それでも時間短縮には気を配って、戦闘解決にはポケコンやパソコンを導入しているのですが、、、)

 以上です。長々と書いてきましたが、ここまで読んで下さってどうもありがとうございました。

 

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