1998年9月5日(土)のTSS例会にて、上陸地点:ノルマンディー(同人)をプレイしたので報告します。
 TraJan氏が独軍、IMU氏が米軍、私が英軍でした。

 ノルマンディーに上陸した連合軍は、ソード海岸とオマハ海岸で独軍の抵抗を排除し切れませんでしたが、全般的に上陸はやや成功と行った感じでした。
 独軍は上陸地点を固めるとともに、空挺部隊に対して反撃を行い、2個空挺師団を撃滅します。
 その後連合軍は艦砲の支援も受けて、英軍はカーンに突入し、米軍もカランタンを通過後内陸に浸透します。
 独軍はカーンにて反撃を行い、英軍に打撃を与えますが、その後の反撃で第21装甲師団が撃滅されてしまいました。

 都合によりここら辺でプレイを終了しました。

ゲーム開始時の情勢

ゲーム開始時の情勢

 ノルマンディ上陸作戦を扱ったゲームは数多くありますが、評価を得ているゲームには有る程度の共通項が思い当たります。
 1 ヤーボーや独立重戦車大隊の活躍等のエピソード
 2 物量や兵員の質等の両軍の対象性
 3 補給や上陸部隊の編成等のマネジメント

 この内、細かいエピソードの再現については、各ゲームのスケールによりまちまちであり、特に本ゲームのように基本的に師団規模のゲームでは、これが有る程度スポイルされることはやむを得ない(と言うより当然である)という事が出来ようかと思われます。

 兵員の質については、本ゲームでは独軍の装甲師団は連合軍の戦車師団より強めで、独軍の歩兵師団は連合軍のそれより弱めという形になっていますが、これも師団規模のゲームでは、細かい再現は難しいのはやむを得ないところでしょう。

 物量の戦いの点については、戦力差の戦闘結果表が用意されており、それなりに雰囲気が出来てます。
 また、本ゲームの最も特徴的な点だと言える、毎ターン各部隊に補給チットを引くことにより、補給の充足率が再現されています。各チットにはAからEまでの符号が与えられており、史実での天候や補給状態の変動により、そのターンの移動に使えるかどうかが示されています(例えばあるターンは独軍はAからCのチットしか使えないと言う形で。)。また、戦闘時にもこのチットを消費することにより、有利な修正を得られることが可能です。毎ターンチットを引き直すことにより、補給の充足率に関する偶発性と、有る程度のコマンドコントロール的な要素が含まれているかと思われます。
 しかし、毎ターン各部隊のチットを引き直すのは相当に手間であり、ゲーム性に於いてかなりの減点材料になっているのは否めません。
 このゲームでは個々の部隊の補給量を個別に判定して、その合計を見れば該当ターンのある軍の補給の総量が分かる形となっています。しかし、前のターンで使わなかった補給はそのまま版上に残り、毎ターン新規に与えられる補給総量を規制し、各ターンにチットを与える形で麾下の部隊に補給を回すという様にすれば、かなりプレイアビリティが上がったはずです。補給の偶発性やコマンドコントロールについては、本ゲーム同様与えたチットに符号を付けることにより、実際にチットを引くまでは補給が到達するかどうかは分からないと言うことにすれば、同様の効果が相当程度に得られるのではないでしょうか。

 マネジメントの要素については省いているゲームも多く、必ず必須のものとは言い切れません。このゲームでは、補給は前述の通り引き直されたチットに依存し、増援は独軍はスケジュールに沿って、連合軍はサイコロでランダムに登場します。
 しかし、補給チットを登場させたことにより、部隊の編成や補給チットの購入のルールを採用することは特に違和感はないと思われます。特に前述のルールを採用し、かつ、補給総量の規制を、部隊や補給チットの購入で使われる資源量という形で規制するのは、特に困難はないはずです。これによりプレイアビリティが上昇するともに、プレイヤーのマネジメントへの興味を誘うことが出来るのではないでしょうか。

 何れにせよ、このゲームは基本はダブルインパルスのゲームで、基本的なルールを踏まえながらも、新たな視点でノルマンディ上陸作戦を切り取ったゲームであると言うことが出来るかと思われます。興味が有ればプレイしてみても良いのではないでしょうか。

YEN      

  ゲーム談話室のリストへ戻る

  ホームへ戻る