Consimworldでも「Ukrine 1943」と並んで今一番ホットな話題であろうGMT社の「Risorgimento 1859」を入手いたしましたので、その印象を報告します。

 と言っても、まだゲーム内容に触れる程ルールを読んではいないので、主にコンポーネント的な面からの雑感ですが…(。_゜☆\(~)

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 「Risorgimento 1859」のテーマはコマンド日本版34号の紹介記事でも触れられているように、北イタリアを支配するオーストリア対イタリア統一を目指すサルディニアとそれを支援するフランスの連合による、1859年の第2次イタリア戦争を扱います。

 で、コマンド日本版の記事にもあるとおり、戦役ゲームと戦術級ゲーム2つの「3 in 1」なのですが、戦術級ゲームの1つである「Solferino」のマップを見た時、思いました。

 「これ、Castiglione」のマップと、おんなじでは…(。_゜☆\(~)」

 「Castiglione」は同じGMT社の「Risorgimento 1859」と同じデザイナーの手による、ナポレオニック戦術級ゲーム「Triumph & Glory」の中のシナリオの1つです。

 実は1796年の「カスティリオーネの戦い」は1859年の「ソルフェリーノの戦い」と、同じ場所で行われてるんですね…(^_^;

# ちなみに「ソルフェリーノの戦い」を見たアンリ=デュナンが「ソルフェリーノの思い出」という本を書き、赤十字創立のきっかけとなったというのは、よく知られていますね。

 まあ戦場選択としては必然的な面もありまして、ソルフェリーノの辺りはオーストリアからトレントを通りガルダ湖畔を南下、ブレシア〜ベルガモ〜トリノなどの北イタリアのロンバルディア平原に至る街道の、山岳部から平地への結節点にあたりますので…<ロンバルディア平原に入ってしまうと、河川橋梁くらいしか緊要地点がなくなってしまいます>日本の関が原みたいなもの?

 そしてナポレオニック時代には戦場に近い「やや大きな」町(村)の名前が会戦名として選ばれる事が多かったので、ソルフェリーノ村付近が戦闘の焦点だったにもかかわらず「カスティリオーネの戦い」と名付けられてたですね<「アウステルリッツの戦い」や「ワーテルローの戦い」もアウステルリッツ村やワーテルロー村は、戦闘が行われた場所そのものからは多少離れています。

 63年間に地形も多少変わったようですが、デザイナーのRichard Berg氏 は多分「同じ場所の違う時代の戦いを、同じスケールで描こう」と思ってこのゲームを作られたのではないでしょうか。

# 昔も「The Cossacs are Coming!」と「To the Wolf's Lair」(ともにPWG)という例が、ありましたね…(^_^;

 63年たっても戦場のようすはあまり変わりませんが、部隊の内容はだいぶ変わっているように思います。

 とくに「騎兵」は、「騎兵突撃(Charge)」もそれに対する歩兵の「方陣(Square)」もルールとしてはありますが、両軍ともほとんど各軍団に配属された偵察用の軽騎兵だけで重騎兵はそれぞれ親衛部隊の2個連隊だけであり、ナポレオン時代の栄光は見る影もありません…(;_;)

 この時代(1859年)には機関銃は登場していないものの既に歩兵火力が圧倒的であり、騎兵の活躍の場がほとんどなくなっていた様子がうかがわれます<同時代のクリミア戦争(1850年〜1854年)の「バラクラバの戦い」でも英騎兵の無謀な突撃が悲惨な結果を招いており、この戦争に英国の同盟国として参戦していたフランスは、この辺の事情はよくわかっていたのでしょう。

# でもこのゲーム、戦術ゲームより戦役ゲームの方が、おもしろそうなんだよなあ(笑)…(。_゜☆\(~ )

ハナザー大将   

 

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