2001年1月28日のTSS例会にてRoyal Tank Corps(MIH)をプレイしたので報告します。錦大帝さんが英軍、私が独軍でした。両者とも初めてのプレイです。

第4ターン終了時の情勢

第4ターン終了時の情勢

 このゲームに関しては、紹介があまりないので、まず概要を説明します。
 テーマは第1次大戦のカンブレー戦で、1ターン=1日、1ユニット=連隊・旅団(歩兵の多く)・大隊(戦車等)、マップはエリアです。
 システムはStrom over Arnheimに割と似ていて、あるエリアの活性化を宣言すると、そのエリアの全ユニットが行動するか、希望するユニットが行動を終えるか、あるいは戦闘で負けるまでアクションセグメントを継続し、相手手番に移ります。こうして交互にアクションセグメントを繰り返して行きます。
 規模的には連隊・大隊とかなり大きいのですが、戦車の故障や砲兵に関する(全体の比重で見れば)比較的詳細なルールがあり、作戦戦術級的な雰囲気もあります。

 攻勢開始とともに、激しい砲撃が独軍塹壕を襲い、最前線の部隊は少なからぬ混乱が起こります。これに乗じて英軍はFlesquires南方(だと思うが、マップに方角が書いていないので正確にはよく分からない。以下方角について同じ。)を中心に猛攻撃をかけます。このため、独軍は第一塹壕線の多くの放棄を強いられます。しかし、まだシステムに熟知していなかったため、準備砲撃を余り行わず、第一線突破以上の戦果拡大ができません。
 2日目には準備砲撃の効果を活用した英軍の攻勢は最高潮に達し、英軍はMasnierse近郊の川に達します。しかし、川で戦車の攻勢が阻害されるや攻勢はここで止まってしまいます。
 3日目は英軍は戦車を活用できる中央へ戦力を転用し、Flesquires近郊で激しい戦いが起きます。しかし、ここで時間稼ぎに置かれていた後備歩兵が意外なほどの健闘を見せ、英軍の動きを封じます。
 4日目、砲撃の効果で、今まで動きの無かったマップ北西の独軍の戦線が崩れます。後方に控えている独軍砲兵陣地が蹂躙される危機が発生しましたが、英軍は手堅くまず前線の独軍を撃破しようとし、戦果は広げますが、結果として独軍の増援が駆けつけて、危機は回避されました。

 ここで、時間によりゲームを終了しました。

 物理的な損害を与える砲撃や移動を容易あるいは困難にする準備砲撃のシステムがよく練られていて、ルールは簡単ながらも第一次大戦らしく出来ています。たぶん準備砲撃は攻勢前射撃や煙幕弾の展開を表しているのだと思います。抽象的なルールながら、砲兵の援護下、歩兵や戦車が近接突撃を賭けてくる雰囲気が伝わって来る感じがしました。
 やや防御側が有利なシステムだと思われますので、戦線はそれ程大胆に動くわけではないと思いますが、Ted Taicerらしく、戦線は余り動かないが、部隊はちょこまかと走り回るゲームで、一連のゲームと同じくゲーム性は悪くないと思われました。
 手軽なゲームですし、またプレイしてみたいと思いました。

 なお、このゲームには同一師団効果や同一師団所属の砲兵しか防御射撃が出来ないルールがあるので、同一師団同士や独立部隊は、予め部隊番号を色分けしておくとプレイしやすいと思います。

YEN      

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