スペースエンペラー架空リプレイ

風間祐一

ゲーム概説

 リプレイの前に「スペースエンペラー」とはどんなゲームなのか簡単に紹介をしておこう。基本的には宇宙を舞台にした星取りゲームである。同じORGデザインの「銀河帝国の興亡」をカードゲーム化したものといえばなんとなくイメージできる人もいるだろう。

 

 プレイヤーは「艦隊」を用いて「星域」の占領を目指す。その他にはテロリストやスパイを用いて(秘密警察に阻止されなければ)他のプレイヤーの戦力を弱体化させることもできる。時にはお節介な宇宙商人が現れたり、宇宙怪獣の襲来、欠陥品の超兵器をつかまされたり、超新星やブラックホールによって「星域」そのものが失われたりもする。

 そんなゲームである。

 

リプレイ開始

 山本、古賀、小沢という名の皇帝が宇宙の覇権を賭けて戦いを開始する。

 セットアップで配られた5枚のカードのうち3枚が「オープンカード」だった山本は思わず驚きの声をあげた。その3枚のカードは「ブラックホール」「超新星」「欠陥発見」だったのである。今配られたからといってどうという事はないが珍しいことではあった。しかし、このことはその後の山本の運命を暗示していたのである。

 他にセットアップ時に特筆すべき事は、古賀が「星域」(未知の星ミストレス)を手にした事である。「星域」はそれを集めることが勝利条件であるばかりではなく、経済的にも(カードを余分に引ける)、軍事的にも(艦隊の基地となる)非常に重要なものである。しかし古賀の表情は冴えなかった。確かに「星域」は貴重だが、それは他のプレイヤーにとっても同じ事なのだ。そして古賀のミストレスは現在唯一の「星域」なのである。集中攻撃を受けることは間違いない。しかもミストレスを得た代償に古賀は他のプレイヤーよりも1枚少ない4枚の手札でゲームを開始しなければならないのだ。

 

 戦いは開始された。

 まず動いたのは山本であった。彼はじゃんけんが強かったのだ。

 山本は1枚の補充を受け取ると、直ちに3隻の艦艇で編成された攻略艦隊をミストレスへ出撃させた。艦隊はカード3枚以内で編成されるのでこれは最大の艦隊である。

 これに対して、古賀も3隻の防衛艦隊で対抗した。ゲーム開始早々に最大規模の艦隊が激突する激戦となった。

 正体の分からない山本艦隊(攻撃艦隊は最初裏返して配置される)の艦艇1隻ずつに味方の艦艇を1隻ずつ割り当てていく古賀。組み合わせは決まった。山本はにやりと不敵な笑みを浮かべると麾下の艦隊の正体を明かした。古賀が青ざめる。自動惑星ジェドラード、浮遊要塞リクワラキー、集合要塞ビフロスト。なんと山本艦隊は3隻全てが要塞だったのである。要塞は戦闘力5を有する。宇宙最強の艦艇なのだ。山本艦隊は最大最強の艦隊だったのである。

 戦闘は開始された。互いに艦艇の戦闘力だけダイスを振り、6の目が出た数だけヒットを与える。このヒット数を比べて小さい方は撃沈され、同じヒットならば両者ともに撃沈となる。

 戦力的に不利な古賀艦隊は、しかし、勇敢であった。襲撃戦艦ペルセウス(戦闘力3)はジェドラードと刺し違え(両者とも0ヒット)、装甲空母アルプス(戦闘力4)を発した攻撃隊は死闘の末リクワラキーを撃沈した(2ヒット対1ヒット)。ビフロストに突撃した高速軽巡洋艦ブロードソードは奮戦空しく宇宙の塵と消えた(0ヒット対1ヒット)が、僚艦を尽く撃沈されたビフロストは戦意を喪失し(艦隊の合計ヒット山本2ヒット対古賀2ヒット。同数の場合には防衛艦隊の勝利)、宇宙の闇に消えていった。(敗れた艦隊はプレイヤーが占領している「星域」があればそこに帰還できるが、なければパイルされてしまう)

 愕然とする山本。彼の最強艦隊はただ一戦で消滅してしまったのだ。

 勝利を収めた古賀艦隊の残存艦装甲空母アルプスはミストレスへと凱旋し、そこの駐留艦隊となり、ミストレスの守備につくこととなった。

第1次ミストレス会戦

 古賀はミストレスを守りきり、補充を2枚得た。占領している「星域」が1つまたは2つならば1枚、3つ又は4つならば2枚、5つならば3枚余分に補充を得ることができるためである。(ちなみに6枚占領していればその時点で勝利だったりする。)先の第1次ミストレス会戦での損害を補充したことになる。唯一の「星域」を占領している古賀にすることはない。

 

 ミストレスに今度は小沢艦隊が来襲した。小沢艦隊は2隻で編成されていたが、うち1隻には支援カード(超兵器、艦隊司令官、ESP部隊をまとめてこう呼ぶ)が1枚付いている。少なくともその1隻は5、6でヒットとなるということである。

 古賀は手元の艦隊を見て悩んだ。たとえ全艦を投入したとしても、勝利は心許ない。また、たとえこの戦いに勝利したとしても次の山本艦隊に対抗する戦力は残りはしないだろう。苦慮の末、古賀はミストレスの放棄を決定した。駐留艦隊の装甲空母アルプス、第1次ミストレス会戦の殊勲艦を見捨てるのは忍びなかったが。

 駐留艦隊は逃げるわけにもいかず、小沢艦隊との戦闘に突入した。装甲空母アルプスは1隻でも道連れにすべく、攻撃目標を支援カードのない艦艇に決定した。

 小沢艦隊はヒスター総統の乗艦した攻撃要塞シフ(戦闘力5)と要塞より発進したバトルスーツ隊(戦闘力5)によって構成されていた。先の山本艦隊に匹敵する最強艦隊である。

 アルプスは、艦隊司令官ヒスター総統の指揮下で(5、6でヒットとなる)圧倒的な戦力で襲いかかる敵に対して奮闘し、バトルスーツ隊を壊滅させさえしたが、そこまでで力尽きた(バトルスーツ1ヒット、アルプス1ヒット)。第2次ミストレス会戦に勝利した(小沢4ヒット、古賀1ヒット)小沢艦隊はミストレスを占領した。

    

 山本はミストレス攻略艦隊を再び出撃させた。アマゾネス将軍指揮下に究極戦艦ゴモラ(戦闘力3)、強行偵察巡洋艦サーベル(戦闘力2)を有する艦隊である。迎え討つ小沢艦隊はヒスター総統指揮する攻撃要塞シフに加えて、爆撃空母マヤ(戦闘力4)を擁していた。第3次ミストレス会戦の結果は小沢艦隊の勝利であった。マヤとゴモラは壮絶な激戦の末、相打ちとなり(両者2ヒットずつ)アマゾネス将軍は戦死、サーベルはシフに肉薄したがヒスター総統の奇策によって撃沈された(シフ2ヒット、サーベル1ヒット)。

 

 そのころ古賀は消耗した戦力の再建に全力を挙げていた。

 

 小沢が「放浪の星ハーレー」を発見し、山本と古賀の羨望を集めた。しかしそのために戦力の補充ができず、小沢の胸中は複雑であった。(カードの補充は1枚ずつ行い、途中で、「星域」カードやオープンカードを引いたら以後の補充は受け取れない)

放浪の星ハーレー

 山本は二回にわたる敗戦により戦力を消耗しきっていた。だが、発見されたばかりで駐留艦隊のいないハーレーならば占領も不可能ではない。山本は、建造されたばかりの新鋭艦、皇帝要塞ヒルダ(戦闘力5)を出撃させた。しかしそんな甘い考えを許す小沢ではなかった。戦闘空母ヤマト(戦闘力4)、機動戦艦カイン(戦闘力3)が迎撃し、一方的にヒルダを撃沈した。

 

 古賀はひたすら戦力の補充に専念していた。

 

 小沢のもとに「欠陥発見」の報がもたらされた。(「欠陥発見」カードを引いたプレイヤーは有する全ての「超兵器」カードをパイルしなければならない)

 しかし、小沢は誤報であると断じた。何しろ小沢艦隊には超兵器など何一つ存在しなかったのだ。

 ただ、この騒ぎにより、またも戦力の補充に失敗してしまった。

欠陥発見

 山本はミストレスに三度目の艦隊を出撃させた。目的は駐留する攻撃要塞シフを撃沈し、ヒスター総統を抹殺すること。そのための特攻艦隊である。

 ポケット戦艦アベル(戦闘力3)はその目的を達した(両者1ヒットずつの相打ち)。

 

 古賀は宇宙を放浪する「スペースドラゴン」(戦闘力5)に遭遇した。占領「星域」を持たない古賀はドラゴンに襲われることはない。古賀はドラゴンを小沢のもとへ誘導した。ドラゴンはハーレーに目標を定め、駐留艦隊(戦闘空母ヤマト、機動戦艦カイン)との戦闘に突入した。ドラゴンはヤマトとカインの猛烈な砲火をものともせず、カインを咬み砕き、ハーレーをその巣としてしまった(ヤマト1ヒット、カイン1ヒット合計2ヒットに対し、ドラゴンはカインを目標に2ヒットを与えた。通常ならば防御側の勝利だが、「スペースドラゴン」は同数ヒットは勝ちなので、ドラゴンの勝利)。

 かろうじて生き残った、ヤマトはミストレスへ撤退した。

 

 小沢のもとにゲズモズと名乗る宇宙商人が現れた。早速、戦力を貯め込んでいる古賀との貿易を依頼した。ゲズモズは補充されたばかりの長距離爆撃機と引き替えに秘密警察官ヒスラーをリクルートしてきた。ひどい商売であった。小沢は戦闘空母ヤマトへの搭載を予定していた長距離爆撃機を失ったのだ。古賀は搭載する空母も持っていないというのに。

ゲズモズ

 山本は度重なる敗戦に、遂に稼働可能な艦艇が1隻もなくなり、手も足も出ない。

 

 古賀は再び「スペースドラゴン」(戦闘力6)と遭遇した。そして当然のように小沢のもとへ送り込んだ。今度の目標はミストレスである。

 ミストレスに駐留する戦闘空母ヤマトは善戦したが、それだけであった(両者とも2ヒット)。長距離爆撃機さえあれば...、小沢は悔しがったが後の祭りであった。

 こうして、人類の発見した2つの「星域」は2つ共にドラゴンの巣となってしまったのである。

 

 2星域をドラゴンに蹂躙された小沢にもはや戦力と呼べるものはない。しばらくは戦力の再建に専念することになるだろう。

 

 山本はすぐにも、ドラゴン退治に出撃したかった。しかし、肝心の艦艇の補充が遅々として進まず、指をくわえているしかない。

 

 ひたすら戦力の温存に努めていた古賀が遂に動いた。人類の生存圏をドラゴンから取り戻すのだ。

 エネルギーバリアを搭載したパワードスーツ隊(戦闘力4)、それに守られた指令戦艦リヴァイアサン(戦闘力3)がハーレーに向けて進撃する。襲い来るドラゴン。人類科学の結晶、超兵器エネルギーバリアは、しかしドラゴンの攻撃に耐えきれなかった。蹂躙され、殲滅されるパワードスーツ隊(両者とも1ヒット)。その時リヴァイアサンの斉射がドラゴンを貫いた(リヴァイアサン1ヒット)。致命傷であった。人類は遂にスペースドラゴンを倒すことに成功したのだ。こうして古賀はハーレーを手に入れた。

 

 古賀の活躍を横目に見ながら、小沢は、ひたすら戦力の再建に専念していた。

 

 山本は遅々として進まない艦艇の補充にしびれを切らした。スパイのゾルゲルを呼び、「なんでもいい、艦を奪ってくるのだ。」と、古賀のもとに送り込んだ。

 ゾルゲルは山本の期待に応えた、応えはした。

 山本は古賀から突撃艇イオ(戦闘力1)を奪った。

ゾルゲル

 古賀はドラゴンによって受けた損害の補充以外何もしなかった。

 

 新たな「星域」を発見したのはまたも小沢であった。惑星生命体ソロリスと命名された。

ソロリス

 ようやく完成した主力戦艦セントジョージ(戦闘力3)と突撃艇イオ(戦闘力1)をもって、山本は発見されたばかりのソロリスを攻撃した。

 

 未だ戦力の再建途上にあった小沢は、防衛艦隊の投入を見合わせた。全てを星域戦闘に賭けたのだ。しかし勝ち目のある賭ではなかった。セントジョージの装備する超兵器ウェーブバスターによって、ソロリスはあっさりと沈黙した(セントジョージ1ヒット)。イオにいたっては砲撃の必要すらなかった(セントジョージの攻撃で星域戦闘に勝利したので、イオはダイスを振らない)。

 遂に山本は念願の星域占領を果たしたのだ。

 

 古賀はソロリスに2隻の艦隊を出撃させた。防空巡洋艦ハールバート(戦闘力2)、ミサイル巡洋艦バリスタ(戦闘力2)共に廃艦予定の老朽艦である。山本に対する嫌がらせ攻撃であった。

 所詮は廃艦間近の老朽艦隊であった、結局、古賀艦隊は1ヒットも与えることなく全艦が撃沈された。戦果は突撃艇イオ(戦闘力1)を道連れにしたことだけであった。

 

 小沢は、テロリストのヒミコをソロリスに送り込み、主力戦艦セントジョージの破壊を企てた。しかし、秘密警察官アンドロポフの活躍により、計画は阻止された。

アンドロポフ

 山本のもとに宇宙商人のランザバーが訪れた。古賀の懐が潤っていることを先の第2次ソロリス会戦で察知していた山本はランザバーに古賀との貿易を依頼した。その結果は、長距離爆撃機を得た代わりに、ブラックホールトラクター艦を支払わされ、大赤字であった。(ブラックホールトラクター艦はどの艦種にも搭載できる超兵器で、更にオープンカードのブラックホールを他人に押しつけられるという特殊能力を持っている)

ランザバー

 古賀は再び廃艦予定艦でソロリスを襲った。

 それに対して山本は現有戦力で戦うしかない。山本の手元には予備艦艇はないのだ。

 山本艦隊の主力戦艦セントジョージの打撃巡洋艦トランデントへの砲撃によって、第3次ソロリス会戦は始まった。数に勝る古賀艦隊はトランデントでセントジョージを牽制し、偵察艦エロスをソロリスへ突入させた。艦隊戦では不利と見ての作戦であった。たとえ艦隊戦で敗れても星域戦闘に勝利すれば、ソロリスは占領できるのである。

 しかし、結果はトランデントはセントジョージのウェーブバスターによって撃沈され(トランデント1ヒット、セントジョージ2ヒット)、エロスも対空砲火によって撃沈された(エロス0ヒット)。

 

 ようやく戦力の再建なった、小沢はスペースドラゴン(戦闘力6)の巣と化したミストレスへ艦隊を出撃させた。戦力は、親衛戦艦メデューサ(戦闘力3)、大型パトロール艦パイク(戦闘力2)そしてESP部隊エスパーミキ。エスパーミキによってドラゴンを懐柔し、ミストレスを占領、更に、ドラゴンをハーレーに送り込もうと言う作戦である。(ESP部隊を含む艦隊がドラゴンを倒した場合、ドラゴンをパイルする代わりにドラゴンに他のプレイヤーを攻撃させることができる)

 メデューサに乗艦したミキはテレパシーによってドラゴンの説得を試みる。しかしドラゴンは聞く耳を持たず、メデューサを粉砕してしまう(両者共1ヒット)。テレポートにより難を逃れたミキはパイクから更に説得を続けるが成功せず(パイク0ヒット、合計1ヒットづつでドラゴンの勝ち)、処罰を恐れたミキはパイクに乗ったまま姿を消してしまった。(小沢は占領星域がないので生き残った艦艇もパイルしなくてはならない。)

 

 山本は古賀と雌雄を決するべくハーレーに向けて大艦隊を出撃させた。完成したばかりの重機動要塞ライアン(戦闘力5)、ソロリス防衛戦の殊勲艦である主力戦艦セントジョージ(戦闘力3)、そして艦隊の指揮を執るのは艦隊司令官マリリンである。セントジョージのウェーブバスターはマリリンの指示により撤去されている。(艦隊の制限枚数は3枚なのでウェーブバスターはパイルされた)

 迎え討つ古賀艦隊はエネルギーバリアを装備した二連式空母インダス(戦闘力4)、指令戦艦リヴァイアサン(戦闘力3)の2隻である。

 艦隊戦力はほぼ互角であり、戦闘は熾烈を極めた。ライアンとインダスは戦史に残る打撃戦を演じ両艦共同時に大爆発を起こして轟沈した(両艦3ヒットづつ)。セントジョージはウェーブバスターを撤去したためか、リヴァイアサンに一方的に撃沈された(セントジョージ0ヒット、リヴァイアサン1ヒット)。こうして戦闘は古賀の勝利に終わった。

 

 古賀は第2次ハーレー会戦による損害を補充して終わり。

 

 小沢も戦力の再建に終始した。

 

 山本占領下のソロリスで超新星が発生。ソロリスは消滅した。(超新星を引いたプレイヤーは占領下の星域のうちからランダムに選んだ星域1つをパイルする。駐留艦隊もいればそれも一緒にパイルする。もし占領星域がなければ手持ちのカード全てをパイルする)

 

 ソロリスの消滅により、古賀の目標はミストレス一本に絞られた。

 対ドラゴン用にウェーブキャノンを新たに装備した、指令戦艦リヴァイアサンがドラゴン退治に出撃する。

 スペースドラゴン(戦闘力6)がリヴァイアサンめがけて一直線に突進する。ウェーブキャノンの閃光がドラゴンを包んだ。ドラゴンの肉体が白熱し、炎をあげて燃え上がった。しかし、なおドラゴンの突進は止まらない。肉体を焼き焦がしながら、ウェーブキャノンの閃光を遡るようにしてリヴァイアサンに激突した。リヴァイアサンはひとたまりもなく蒸発し、後には勝利の雄叫びをあげるドラゴンだけが残った(リヴァイアサン2ヒット、ドラゴン3ヒット)。

 

 小沢はひたすら戦力の再建。

 

 山本が聖なる巡礼地となる星域メッカーを発見した。

 

 早速古賀は、メッカーに向けて、攻撃艦隊を出撃させた。エネルギーバリアを装備した無人戦艦ヘラクレス(戦闘力3)と偵察軽巡洋艦バスタードである。

 山本にはメッカーを防衛できるような戦力は無かった。にもかかわらずなけなしの戦力をメッカー防衛に投入した。戦闘は戦力ではなく、気合いであると叫んで...

 こうして出撃した防空艦イカロス(戦闘力1)は、気合い十分であった。しかし、完全自動の無人戦艦に気合いなど通用しなかった(イカロス1ヒット、ヘラクレス2ヒット)。

 

 古賀は予算の効率化のため、戦艦用の超兵器ダブルバスターの開発を破棄し、テロリスト、ランプーチンを解雇した。(手持ちのカードは駐留艦隊も含めて5枚まで。古賀は7枚になったので、手持ちのカードから2枚をパイルした。このとき手持ちのカードではなく駐留艦隊のカードをパイルしても良い)

 

 戦力の再建なった小沢は、ハーレーに艦隊を差し向けた。攻撃型空母エンタープライズ(戦闘力4)、高速空母ヒマラヤ(戦闘力4)から成る機動部隊である。

 それに対して古賀の艦隊は全て他の星域の駐留艦隊となっており、ハーレーに投入できる予備艦隊はなかった。

 エンタープライズを飛び立った艦載機群は、ハーレー全土を熱核反応ミサイルで爆撃し、これを制圧した(エンタープライズ1ヒット)。

      ハーレー攻略戦

 山本の命を受けたスパイ、マパリタが古賀の元に潜入する。

 しかし、そう何度もうまく行くものでもない。潜入したマパリタは、秘密警察官サッチーの活躍により逮捕され、山本の計画は水泡に帰した。

 

 古賀は小沢にハーレーを奪われたが、すぐに新たな星域(帝星インペリア)を発見し、強運振りを見せつけた。

 

 ハーレーを攻略した後、そのまま駐留艦隊となっていた小沢機動部隊(熱核反応ミサイル搭載、攻撃型空母エンタープライズ(戦闘力4)、高速空母ヒマラヤ(戦闘力4))が、再び出撃した。目標は古賀の発見したばかりのインペリアである。

 インペリア発見のために全く戦力の補充ができなかった古賀には、予備艦隊がなく、インペリアはハーレーと全く同様に小沢の軍門に降った。

 

 山本はスペースアメーバー(戦闘力4)の培養に成功した。

 早速、小沢に向かって放たれたアメーバーは本能の赴くままに、インペリアを襲った。

 しかし、養殖もののアメーバーには、インペリア駐留の機動部隊はあまりにも強大であった。攻撃型空母エンタープライズ(戦闘力4)を発進した艦載機の熱核反応ミサイルによって、アメーバーは為す術もなく焼尽くされてしまった(エンタープライズ1ヒット、アメーバー0ヒット)。

 

 古賀が小沢に対する反撃を開始した。

 まず、巡洋戦艦グラディウス(戦闘力2)をハーレーに派遣した。任務は本格的な攻撃の前の偵察である。

 ところが、インペリアに大軍を駐留させている小沢には、その偵察艦隊に対抗する艦隊すらもない。

 迎撃艦隊が出てこないのをいいことに、グラディウスは任務を忘れそのままハーレー攻略を開始した。結果は悲惨であった。ハーレーの対空砲の一撃でグラディウスは撃沈されてしまった(グラディウス0ヒット)。

      襲来!スペースアメーバー

 小沢は再びスペースアメーバー(戦闘力5)の襲来を受けた。目標は前回同様インペリアである。

 前回同様、攻撃型空母エンタープライズの艦載機が熱核反応ミサイルで攻撃する。次々に命中するミサイル。燃え上がるアメーバー。しかし、スペースアメーバーはその驚異の再生能力により攻撃に耐え抜き、逆にエンタープライズを飲み込んでしまう(アメーバー3ヒット、エンタープライズ2ヒット)。

 インペリアは、スペースアメーバーの巣と化す運命にあるのだろうか、いやまだ人類には、高速空母ヒマラヤが残されている。しかし、エンタープライズの熱核反応ミサイルすら通用しないスペースアメーバーに対抗することができるのか。

 ヒマラヤを出撃した艦載機群は猛然と攻撃を開始した。目標はエンタープライズ。そう、アメーバーに飲み込まれ消化を待つだけとなっていたエンタープライズの残骸である。その内部には動力炉と熱核反応ミサイル多数が残されているのだ。集中攻撃によりそれらが一斉に誘爆したのだ。後には何一つ残りはしなかった。(ヒマラヤ2ヒット。合計ヒットアメーバー3ヒット、小沢艦隊4ヒット)

 

 山本には艦艇がなく、何も行えない。

 

 古賀はハーレーに向けて艦隊を発進させた。

 それに対して小沢には迎撃に出られる艦隊はなく、全てはハーレーの対空砲火にゆだねられた。

 エネルギーバリアを展開してハーレーに降下する無人戦艦ヘラクレス(戦闘力3)。バリアに猛烈な対空砲火が炸裂する。構わず降下を続行するヘラクレス。しかし結局バリアは対空砲火の負荷に耐えきれず崩壊し、同時にヘラクレス自体も破壊された。(ヘラクレス0ヒット)

 ヘラクレスの犠牲により対空砲台の位置を特定した機動要塞フェンリル(戦闘力5)は軌道からの砲撃によりこれを制圧し、ハーレーの占領に成功した。(フェンリル1ヒット)

 

 ハーレーを奪われた小沢は、代わりとばかりにメッカーに最終要塞ラモル(戦闘力5、ハイパワーエンジン搭載、ジーワン大帝指揮)を投入した。

 古賀は偵察軽巡洋艦バスタードで迎撃したが、全く歯が立たず、メッカーは陥落した。(ラモル4ヒット、バスタード0ヒット)

 

 山本はやっと完成した艦艇を、よせば良いのに早速、出撃させてしまった。

 目標は、インペリア。駐留艦隊は高速空母ヒマラヤ(戦闘力4)である。

 対する山本艦隊は雷撃艦バトルアックス(戦闘力2)である。戦闘システムを考えると(戦闘力だけダイスを振り、6が出たダイスの数を比べる。)、見た目ほど不利ではない。しかし、不利であることは間違いなく、艦艇が余っているのならともかく、なけなしの新造艦を投入する様な戦いではなかった。

 それでもバトルアックスは奮戦し、ヒマラヤを撃沈したが、自らもまた撃破され、双方に消耗のみをもたらす結果となった。(バトルアックス1ヒット、ヒマラヤ1ヒット)

 

 宇宙商人アショーが古賀の元を訪れた。古賀は山本との貿易を命じた。小沢の手元にはカードが無かったのだ。

 貿易の結果は、古賀が山本の超兵器太陽真空管を得、山本はブラックホールトラクター艦を取り戻した。宇宙商人は皆無能であると全員が確信した。

 

 遂に艦艇が余り始めた小沢は廃艦予定の防空戦艦アンドロメダ(戦闘力3)をハーレーに派遣した。狙いは駐留する機動要塞フェンリル(戦闘力5)との相打ちである。

 古賀はフェンリルに山本から購入した(高い買い物であった)太陽真空管を装備し、辛くもアンドロメダを退けた。(アンドロメダ0ヒット、フェンリル1ヒット)

 

 山本は先の第一次インペリア会戦で駐留艦隊の壊滅したインペリアに、新造されたばかりの突撃艦サーベル(戦闘力2)を出撃させた。もっとも山本艦隊はいつも新造されたばかりの艦艇だが...

 インペリア防衛のため、小沢は強行偵察空母メソポタミア(戦闘力4)を出撃させた。自由に動かせる予備艦艇はこれ一隻しかなかったのだ。

 メソポタミアを発進した艦載機群はサーベルめがけて突撃を開始した。ところが突如出現したマイクロブラックホールが、その艦載機を全て飲み込んでしまったのだ。サーベルは山本の切り札とも言うべきブラックホールトラクター艦を搭載していたのである。

 艦載機を失った空母など、突撃艦の敵ではない。サーベルの砲撃により、メソポタミアは撃沈され、インペリアは山本の手に落ちた。

 

 古賀が生命の源ガイアを発見し、全ての星域が、発見された。

ガイア

 小沢は余剰となっていた攻撃型重巡洋艦レイピア(戦闘力2)をガイアに出撃させた。勝てば儲けもの程度の艦隊である。

 それに対して、古賀も2線級の艦隊を迎撃に当てた。魚雷艦ランス(戦闘力2)、巡航艦ガニメデ(戦闘力1)である。

 2線級の艦隊同士の会戦とあって、両軍の士気は上がらなかった。特に、勝利したとしても廃艦の決まっているレイピアにそれが著しかった。結局その士気の差が結果となって現れ、レイピアはガニメデに撃沈されてしまった。(レイピア0ヒット、ガニメデ1ヒット)

 

 宇宙商人ゲスロンが、山本に貿易の申し入れをしてきた。宇宙商人は皆無能と思っている山本ではあったが、艦艇余り現象を起こしている小沢とならば満足のいく貿易ができるに違いないと考えた。

 しかし結局、山本が得たのは、秘密警察官ヒスラーに過ぎなかった。代償が役立たずの長距離爆撃機であったとはいえ、やはり、宇宙商人は無能であることを証明する結果となった。以後、宇宙商人を雇う者はいなくなったという事である。(これが最後の貿易カードであった)

 

 古賀は今回は戦力の補充のみで、様子見である。

 

 エスパーロッコを手に入れた、小沢は直ちにミストレスに巣くうスペースドラゴン(戦闘力6)を説得に向かわせた。

 ロッコの護衛は長距離爆撃機を搭載した強襲空母イメルダである。

 ミストレスをいい加減喰い尽くしていたドラゴンは、ロッコのテレパシーによって新たな巣を教えられるとあっさりとミストレスを離れた。(イメルダ3ヒット、ドラゴン1ヒット)

 ドラゴンの新たな巣と目されたのは、古賀占領下のハーレーであった。駐留する艦隊は機動要塞フェンリル(戦闘力5)である。フェンリルには太陽の放出するエネルギーを一点に収束させ、あらゆるものを焼き尽くすことのできる超兵器、太陽真空管が搭載されている。

 ハーレーを目指すドラゴンを焼き尽くすべく、太陽真空管が起動された。しかし、なにぶん巨大な兵器であるため、気まぐれに進路を変えるドラゴンにどうしても焦点を合わせることができない。そうこうしているうちにドラゴンに懐に飛び込まれ、やむなく通常兵器で攻撃するしかなくなってしまった。とはいえ、フェンリルは人類最強の艦艇、要塞である。その火力はドラゴンの鱗をも貫き、大きなダメージを与えた。しかし、とどめを刺すには至らず、手傷を負って狂暴化したドラゴンの猛攻によって、フェンリルは粉砕され、ハーレーはドラゴンの新たな巣と化した。(ドラゴン2ヒット、フェンリル2ヒット。5の目が1つでも出ていれば...)

エスパーロッコ

 宇宙を放浪する巨大なブラックホールが、山本占領下のインペリアに迫った。

 しかしそこには幸運にもブラックホールトラクター艦を搭載した突撃艦サーベルが駐留していたのである。

 サーベルはブラックホールトラクター艦によって巨大ブラックホールの進路を変更した。しかし、本物のブラックホールはブラックホールトラクター艦によっても制御しきれるものではない。サーベルは二度と帰ってくることはなかった。

 不幸なことにブラックホールの新しい進路上には、小沢がドラゴンから取り戻したばかりのミストレスがあった。そこには、強襲空母イメルダが駐留していたが、暴走するブラックホールには搭載する長距離爆撃機もエスパーロッコの超能力もなんの役にも立たない。

 イメルダはそして、星域ミストレスもこの宇宙から消滅した。

ブラックホール

 古賀は、テロリスト、カダフをメッカーに潜入させた。目的は駐留艦隊の最終要塞ラモルの破壊である。

 首尾良くラモル艦内へ潜入したカダフはハイパワーエンジンを暴走させることに成功した。ハイパワーエンジンが爆発すれば、ラモルもまた完全に破壊されてしまう。ジーワン大帝は躊躇することなく命令した。「切り離せ!」と。辛くも誘爆を免れたラモルではあったが、ハイパワーエンジンを失い、その戦力は大幅に低下した。

カダフ

 ブラックホールとテロリストにより、大打撃を受けた小沢は、戦力の再建に専念していた。

 

 山本はスパイ、ジェームスポンドを起用した。彼は、古賀から機甲戦艦コロンブスを奪取した。大手柄である。流石、ダブルオーを名乗ることだけのことはある。

 

 スペースドラゴンによって受けた、打撃から回復しきっていない古賀は、戦力の回復のみ。

 

 小沢はミサイル艦トロヤ(戦闘力1)を廃艦処分にした。山本占領下のインペリアに完全武装で廃棄したのである。

 否応なく、廃艦処分を請け負わされた山本は手持ちの全艦隊を投入した。機甲戦艦コロンブス(戦闘力3)、小型パトロール艦アルゴス(戦闘力1)である。

 コロンブス搭載の超空間レーダーによって奇襲に成功した山本艦隊はトロヤに先制攻撃を掛けこれを撃沈した。ところがトロヤは常識外れの大爆発を起こし、それに巻き込まれたアルゴスを失ってしまった。(トロヤ0ヒット、アルゴス0ヒット)

 

 長引く戦乱と無能な商人のために宇宙の経済は破綻した。もはや戦力の補充は望むべくもない。(山札が尽きた)

 

 最早後のないことを悟った、山本は小沢と雌雄を決するべく最後の艦隊を出撃させた。超空間レーダー搭載、機甲戦艦コロンブス(戦闘力3)である。

 小沢占領下のメッカーの駐留艦隊は最終要塞ラモル(戦闘力5)である。テロによりハイパワーエンジンを失ったとはいえ、老練なジーワン大帝の指揮もあり、宇宙最強の艦隊であった。小沢はこれに航空戦艦ソドムを加え、必勝の体制を整えた。

 圧倒的戦力を揃えた小沢艦隊であったが、それがために山本艦隊は決戦に応じようとしなかった。メッカー近郊の宙域で、山本艦隊は鬼ごっこさながらに小沢艦隊から逃げ回った。これに業を煮やしたジーワン大帝は、ラモルとソドムを二手に分けコロンブスを追いつめようとした。しかし、コロンブスはこれを待っていたのだ。超空間レーダーによって小沢艦隊の動きは山本艦隊に筒抜けだったのである。

 コロンブスはラモルを奇襲した。僚艦ソドムと分断され混乱するラモル。ここぞとばかりに攻めたてるコロンブス。このままラモルは撃沈されてしまうのか?

 「うろたえるな!」ジーワン大帝の一喝がラモルの混乱を収拾した。こうなると今度はコロンブスの方が苦しくなる。ただでさえ戦艦と要塞で火力差が大きいというのに、戦闘が長引けば、折角分断したソドムも駆けつけてきてしまう。コロンブスにあせりが生じた。それを見逃すジーワン大帝ではない。ラモルの主砲が立て続けに斉射を放った。一弾がコロンブスを貫き、勝敗は決した。(コロンブス1ヒット、ラモル2ヒット)

 

 古賀の現有戦力は、ガイア駐留の魚雷艦ランス(戦闘力2)、巡航艦ガニメデ(戦闘力1)、それに加えて、予備艦隊の水雷艇ダイモス(戦闘力1)である。数はともかくいずれも2線級、3線級の艦艇であり、要塞や戦艦を擁する小沢艦隊とまともに戦える戦力ではなかった。

 それでもなお、古賀は全艦隊を率いて、小沢との決戦に赴いた。一つの策を胸に秘めて。

 古賀艦隊は整然とメッカーに向けて進撃を続けた。艦隊決戦の構えである。圧倒的戦力を有する小沢艦隊が決戦を避ける理由はなく、両艦隊はメッカー近傍宙域で激突した。

 ランスは航空戦艦ソドム(戦闘力3)と、ダイモスはジーワン大帝旗艦、最終要塞ラモル(戦闘力5)とそれぞれ戦闘に入った。残るガニメデは、突如最大戦速に加速。戦場を離脱し、一路、メッカーに向かった。

 これが古賀の秘策である。数と機動力の優位を活かし、防衛艦隊を足止めしている間に、本星を直撃する。艦隊戦での勝利を捨て、敵の唯一の艦隊基地を奪取することにより、敵艦隊を無力化する。現状では、唯一勝算のある作戦だが、その勝率は16.67%に過ぎない。メッカーの対空砲火にガニメデが生き残る確率はそれだけしかないのだ。

 艦隊戦は長くは続かなかった。ランスはソドムの艦載機と砲撃に(ランス0ヒット、ソドム1ヒット)、ダイモスはラモルの圧倒的な火力に為す術もなく粉砕された。(ダイモス0ヒット、ラモル2ヒット)

 艦隊戦がもう終わろうとしていた頃、ガニメデはメッカーの猛烈な対空砲火を受けていた。高々、巡航艦に過ぎないガニメデが惑星規模の対空砲火を突破できる可能性は16.67%と計算されていた。1/6の賭。賽は投げられたのだ。

 軌道上から、地表から、ビームが、レーザーが、ミサイルが、高速質量弾が、ガニメデめがけて降り注ぐ。それらをあるいはかわし、あるいは迎撃し、無数の至近弾、いや直撃させ何発かを受け、ボロボロになりながらガニメデは前進した。艦隊戦に破れた、古賀に戻る道は無いのだ。もはやこれまで、と思われたとき、唐突に砲撃が止んだ。メッカーの防空網を突破したのだ。古賀は賭に勝った。メッカーは陥落したのだ。(ガニメデ1ヒット)

 基地を失い。補給を断たれた小沢艦隊には自沈以外の道は残されていなかった。

 

 本拠地を失い、艦隊を失った小沢には、しかしまだ、希望が残されていた。

 「僕らにはまだ、ヤマト・・・もとい、ペレセフォーンがある。」

 高速戦艦ペレセフォーン(戦闘力3)。これが小沢の最後の希望であった。

 ペレセフォーンはまず新たな本拠地を確保すべく、古賀占領下のガイアに向かった。

 駐留艦隊はなく、迎撃艦隊もなかった。対空砲火は熾烈ではあったが、戦艦の火力の前には沈黙するまで幾らもかかりはしなかった。(ペレセフォーン1ヒット)

 

 全ての戦力を消耗し尽くした山本は戦争終了宣言を行い、覇権闘争から脱落した。

 

 古賀は最後に残った巡航艦ガニメデ(戦闘力1)で、インペリアを攻撃した。山本にはガニメデが対空砲火で撃沈されることを祈ることしかできない。

 

 その祈りが通じたのか、それともやはり、先のメッカー攻略戦の後遺症なのか、ガニメデは次々に直撃を受け、古賀の勝利の夢とともに、砕け散った。(ガニメデ0ヒット)

 

 ここまでで、3人が各1星域ずつを保持し、2星域が超新星とブラックホールによって消滅している。残る1星域はドラゴンの巣。そして、小沢のペレセフォーン以外には戦闘艦艇は1隻も残っていない。

 つまり、小沢があと1星域占領できれば、小沢の勝利。できなければ全員1星域づつの引き分けとなるのである。

 ペレセフォーンは山本のインペリアを目標に選んだ。小沢の勝利を阻むものは、対空砲火しかない。しかし、勝利を目前にし、勢いに乗るペレセフォーンの前には、対空砲など所詮悪あがきにしか過ぎなかった。(ペレセフォーン2ヒット)

 こうして長かった戦乱の時代は終わり、小沢は勝利を手にしたのであった。

 

 勝利を確定させた小沢は、更にペレセフォーンを出撃させた。もはや勝利はした、残る仕事は全人類世界の統一である。古賀の篭もるメッカーの攻略である。

 この戦いはあっけなく終わった。戦争の勝利者と敗残兵では全く勝負にならなかったのだ。(ペレセフォーン2ヒット)

 

 人類世界を統一した小沢は、宇宙の統一と人類の尊厳とをかけて、スペースドラゴンに挑んだ。

 高速戦艦ペレセフォーン、人類に残された最後の希望は、ハーレーの軌道上で人類の天敵スペースドラゴンと戦闘に突入した。

 ペレセフォーンはその高速性能を縦横に駆使して、ドラゴンを翻弄した。そして的確な砲撃がドラゴンを捉える。直撃する主砲の輝きが宇宙を彩った。

 小沢はペレセフォーンのCIC(戦闘情報司令室)で呟いた。

「この艦では、奴には勝てない。」

 その通りであった。ドラゴンの分厚い鱗には傷一つつけることができなかったのだ。そして攻撃により狂暴化したドラゴンがペレセフォーンを噛み砕いたのはそれから間もなくのことであった。(ペレセフォーン0ヒット、ドラゴン0ヒット)

リプレイ終了

 ゲーム終了。順位発表である。

第1位 小沢 :3星域占領。

第2位 ドラゴン :1星域占領。

最下位 古賀、山本 :星域なし。

 

転載者YENより

 このリプレイは、本来MSワードの文書ファイルであったものを、htmlに変換したものです。その過程でimageがうまく変換できなかったため、やむなく画面コピー等を用いてimageを作成しています。元稿ではもっと美しく、レイアウト組等も凝ったものでした。

 

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