片名震洋基地地下壕、大井回天基地跡(愛知県知多郡南知多町片名字黒地)

 1945年(昭和20年)第1河和海軍航空隊の130名の隊員により水上特攻兵器「震洋」の基地が整備されました。
 「震洋」とは、ベニア板製のトラックのエンジンを積んだモーターボートで、全長5.1メートル、重量1.4トンで、舳先に250kgの爆薬を積み、敵艦に体当たりをする特攻兵器です。
 当初横須賀鎮守府第4特攻戦隊第13突撃隊所属第60震洋隊大澤部隊が配属される予定でしたが、6月に編成されたこの部隊は三重県鳥羽の加布良古基地に配属され、片名基地には部隊未配備のまま終戦を迎えました。
 現在格納庫が1つ残り、幅2.9m、高さ2.4m、長さ約10mとなっていますが、土砂が崩れ落ちるまでは長さは20mありました。場所は「新師崎」バス停東のプロパンガス店の西側の山肌に存します。現状は物置として使われているようです。
 なお、片名の北側の大井漁港には回天基地がありましたが、部隊は未配備のまま終戦を迎えました。「回天」とは、人間魚雷とも呼ばれる、魚雷を改造した水中特攻兵器です。漁港東側の丘陵には最近まで回天格納壕がありましたが、漁港整備に伴い破壊されました。現在に残っている施設はないようです。

片名震洋基地地下壕      大井回天基地跡

片名震洋基地地下壕              大井回天基地跡 

○交通機関

 国道247号線沿線 師崎漁港南東約300m
 知多バス 新師崎下車 東50m

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