タイトル | : 潜水艦のジブラルタル通過 |
投稿日 | : 2005/05/05(Thu) 20:53 |
投稿者 | : WalkingAircraftcarrier |
> ここで、私が引っ掛かるのが、英国領ジブラルタルの存在です。独Uボートが大西洋と地中海の間を行き来する際、ジブラルタルの航空機や対潜艦艇のためにかなりの損害を受けた、と何かで読んだ覚えがあるのですが
この点、お説のとおりのようです。
デーニッツによると、
1.ジブラルタル海峡には大西洋から地中海に流れ込む強い潮流があるため、潜水艦が大西洋から地中海に入るのは比較的容易だが、地中海から大西洋に出る場合には一夜では航過できない。
2.41年9月にUボートが地中海で作戦を開始した後、英軍はジブラルタル海域の対潜防御を逐次強化した。このため、9月の第一波は損害なく地中海に入れたが、11月の第二波では1隻を喪失、以後は沈没したり損傷して引き返すUボートが約3分の1にのぼった。
3.この潮流と対潜警戒強化のため、地中海に入ったUボートは事実上出てこられなくなった。
とのことです。
デーニッツはイタリア潜水艦のジブラルタル海峡通過の困難については触れていないので以下は想像なのですが、
(1)40年に地中海から大西洋に進出する際には、英軍の対潜警戒が不十分だったので、さしたる損害なく通過できた。
(2)その後本国に引き上げる際には、相当の損害を受けた。
(3)戦前の対策としては…たぶん、甘くみていた。
のではないか、と思うのですが……