History Quest「戦史会議室」
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タイトル Re^7: 次こそ絶対イタリア抜きだ
投稿日: 2004/07/14(Wed) 20:46
投稿者ウィリー
参照先http://homepage3.nifty.com/minea/

こんばんは、山家さん。

>  まず、英仏連合対独伊枢軸の対決ですが、私が伊軍のトップとして考えるならば、本土とシチリア、サルディニアの確保が限界で、北アフリカに手を出すことは1939、40年段階では無理だと考えます。

ええ、まったくその通りでしょう。史実のイタリア軍首脳もそう考えたからこそ
史実ではあのような戦い方になったのです。
もっとも、それならそもそも戦争に加わらなければ
サルディニアとシチリアとリビアの防衛は100%達成出来るのですから、
その程度の戦力しかないなら、はじめから戦争に加わらないのが一番です。

実際、通俗的な歴史解説書を信じる限り、
「ムッソリーニ以外全員戦争反対」だったのですから、
少なくとも史実から見る限り、
イタリアは決して戦争してはならなかったのです。

#次こそ絶対イタリア抜きだ、と言われる理由でもあるでしょう。

ただ、第一次スパルティベント沖海戦で、もしイタリア軍が
積極的に決戦を挑んで、イギリスの戦艦を2隻とも沈める
(かわりにイタリアの戦艦2隻が道連れにされる)
程度の戦果を収めるなら〜そして、その後も同程度の
損害比率を維持し続けられる物なら〜状況は全く変わってきます。

あるいは、開戦劈頭アレクサンドリアを人間魚雷で奇襲して
地中海艦隊を押さえる事が出来る物なら状況は一変します。
これで一月か二月程度なら東地中海の制海権は
イタリアの物になるでしょう。

前者はともかく、後者の程度なら史実でも出来たことです。
タラントより先にアレクサンドリアの戦果が挙がっていれば
〜そして、それを有機的に統合して戦略的に生かせれば〜
東地中海だけでも「我らが海」とすることは十分可能だったでしょう。

繰り返しますが、地中海の完全制覇と北アフリカの完全制圧といえど、
日本軍が「5ヶ月で南洋を片づける」ために立てた作戦計画に比べれば
ずいぶんと慎ましく、堅実な目標なのです。
史実の戦力だけで行うとしても、開戦直後の奇襲モメントという、
「ギャンブル」を成功させれば敵の弱体化によって、
私の軍備計画と同程度の「戦力比」による
作戦行動は実現可能になるのです。

そして、開戦直後の奇襲モメントを生かした攻勢が日本に出来て
イタリアに出来ないとすれば、
それは物量とは違った何かを想定しなければならないでしょう。

なるほど、イタリア、史実ではフランス国境で大苦戦してるわけですから、
そんな作戦絶対に無理だと言われても仕方なかろうとは思うのですが、
それならば、なぜイタリア軍は奇襲モメントを生かせないのか、というのが
また新しい問題として登場してくるのです。


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