タイトル | : Re^2: 歴史群像67 |
投稿日 | : 2004/09/26(Sun) 22:07 |
投稿者 | : TraJan |
山崎さん こんにちは。
同意できませんが、考え方は了解しました。議論するつもりはありませんが、以下私の考え方を述べます。
本来、文化は技術とは異なり、上下関係はないはずですが、技術に結びついた文化は「水」のように高い技術の地域から低い技術の地域へと文化が流れていきます。かつて我が国が欧米文化を羨やみ、また現在のアジア諸国が日本を目標とするようにです。私はそのように考えています。例えば、中国では、古くから四方の異民族が中国を征服しましたが、結局彼等は文化的に自立することができず、漢民族に同化していきました。
技術や文化の進んだローマは地中海沿岸を征服し、中国の例と同じく、技術の遅れた地域はローマに同化していきました。しかし、ギリシャはむしろローマよりも先進国でした。従って、ローマは政治的にギリシャを支配することができても文化的に同化することはできませんでした。そして大ローマ帝国の重石が取れた後には「名」はローマを語る、「実」はギリシャ人国家であるビザンツ帝国ができたと見ています。
> 例えば、日本列島に住む人々が、中華思想に心酔して日本人としてのナショナル・アイデンティティを捨て去り、国名を「東中華人民共和国」と変えて「我々は中国人である」と主張し始めたなら、この列島は果たして「日本」なのでしょうか。政治的・文化的な自立を成し遂げておらず、隣接する巨大勢力の文化的影響力に併呑されているという状況は、私から見れば「隷属している」という表現が適切であるかと思うのですが、いかがでしょうか。
架空の話をしてもわかりにくいと思います。我が国のすぐ隣にかつて中国の文化を取り入れ「小中華」を誇りとする国がありました。政治的には自立していなかったかもしれませんが、文化的には影響を大きく受けながらも決して併呑されている状況だったとは思いません。