タイトル | : Re^5: 「日清戦争」(清軍編) |
投稿日 | : 2006/08/06(Sun) 23:50 |
投稿者 | : TraJan |
松澤さん こんにちは。
やはり、松澤さんのご意見の主旨があまり理解できません。感想なのか指摘と理解すべきか少し迷うところもありますが、コメントしておきます。
(1)総督の配置と巡撫について
参考文献に挙げた書籍で「各省の総督」という言い回しが頻繁に出てきます。その言い回しが正しいとすると「総督は省の長官」で適切な表現であると思います。複数の省の長官を兼任することに何か不都合があるとは思えません。
なお、民政を主管する巡撫は各省に1人づつ置かれましたが、総督との間に上下関係はなく、横並びの間柄だったようです。総督が省よりも上の立場であったならば、巡撫と総督は上下関係になるハズですが、実際にはそうなっていません。
(2)東三省について
盛京将軍、黒龍江将軍、吉林将軍はそれぞれ同格ですが、複数の将軍が揃った場合は盛京将軍が先任というか上席ではあったようです。日清戦争では、黒竜江将軍と吉林将軍は前線部隊の指揮を執り、盛京将軍は後方総括にあたりました。
それから東三省の設置で3将軍が巡撫に置き換えられた経緯は私にも判りません。ただ、将軍は八旗の責任者でもあるので、軍事専任ではなかったと思います。本文にも書いたように八旗とは軍事組織であると共に統治(民政)組織でもありますから。
(3)東三省という表記について
地名表記は、a.当時の正式名称、b.当時の通称、c.現在の正式名称、d.現在の通称のいずれかを用いるのが常識かと思います。これを今回の件に当てはめると、a.満州、b.満州?、c.東北地方、d.日本では旧満州・中国では東北地方、となり「東三省」はいずれにも該当しません。(東北三省という言い方は中国ではあるようですが。)
東三省のような一般的でない表記をする場合でも、注釈を付ければ問題はないのですが、私はなるべく理解しやすい言葉を使う方が良いと考えています。