タイトル | : Re: 英国の潜水艦 |
投稿日 | : 2005/03/17(Thu) 14:06 |
投稿者 | : 堤 |
こんにちは。
フランスの海戦史研究家レオンス・ペイヤール著「潜水艦戦争」(1970)が良い本だと思います。
これによると
(1)商船保護がイギリス海軍の最大の任務であったが、39年12月に行ったハリファックスイギリス本土間の輸送船団防御演習において参加した潜水艦が悪天候によって多数遭難したため、イギリス海軍省は護衛任務に潜水艦を投入するのを断念した。
(2)海軍省の考えでは、潜水艦の任務は敵の海域を哨戒し通過する大型艦艇を待ち伏せて魚雷攻撃することにあった。
(3)開戦時の配備は本国21、地中海10、北大西洋2、極東15および訓練を担当する第5潜水戦隊8隻であった。
(4)開戦劈頭はカテガット海峡やノルウェー海域で哨戒待ち伏せ任務についていたが、港の出口をその場所に加えるようになった。
(5)フランス降伏とイタリアのリビア侵攻によって40年8月には地中海に17隻の増援がなされ、独伊の補給船攻撃に活躍した。(なお、地中海での潜水艦基地はマルタとアレキサンドリアです。)
(6)東南アジアではセイロン島を基地に日本の沿岸交通に攻撃を加えた。地中海での戦闘終結によって多くの増援を得て戦闘水域を広げ、やがてアメリカ軍担当水域であるオーストラリアを基地に加えるまでになった。
DKHさんのおっしゃる機雷敷設、特殊部隊の輸送、上陸作戦における航路標識任務など目立たない活動についても記述がありました。
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