History Quest「戦史会議室」
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タイトル Re: 指導者と二次大戦
投稿日: 2005/10/19(Wed) 14:30
投稿者ゲンガー

ごちょうさん、はじめまして。

面白そうな話題なので、薄学ですけど意見させていただきます。

趣旨は、イギリスと日本、ソ連とフランス、ともに似たような状況だったけど前者はなぜ降伏しなかった、あるいはそう思われるのか、でよろしいでしょうか?

一言でいうと、ぞれぞれの継戦能力への期待の差がでた、と思います。

> また「本土爆撃で降伏した日本とロンドン爆撃に屈しなかっ
> たイギリス」とどの程度の違いがあったか?

イギリスへの爆撃の効果は限定された地域(スコットランド等は独空軍の行動範囲外)でかつ独空軍にも相当の被害を与えています。かたや日本vs米戦略空軍は…一方的に全身を殴られてるようです。つまりイギリスは独空軍を跳ね除けましたが日本はそれができませんでした。
また通商破壊戦によるダメージもお互いに相当なものになっています。しかしイギリスはアメリカの手を借りたかもしれませんが挽回しましたが、日本はほとんどされるがままで、末期には瀬戸内海の航行もままならないくらい追い詰められました。
ではなぜ被害のピーク時にイギリスは持ちこたえられたのか、それはアメリカという後ろ盾があったから、が大きいと思います。日本は同盟国があったとはいえ、単独で戦っていましたし、最後にはあの原爆・ソ連参戦ですからね。

イギリスは日本と比較して、爆撃の効果は限定的(地域や敵の損害)、通商破壊は助け舟が合ったか否か。戦った相手が上陸作戦を継続できる能力を持っていたかどうか、これらが戦争を続ける能力・意欲の差になって現れたと思います。

> 何故フランス人は「最後まで戦う事を決めなかった」のか?
> そしてロシア人は「最後まで戦う事に決めた」のか?
>
> 仮にドゴールが南仏で「自由フランス」を立ち上げて抵抗し
> たらフランス国民はついてきたのでしょうか?
>
> 同様にスターリンがシベリアに逃れた場合ロシア国民はつい
> て来たと思われますか?

ソ連は、確かにモスクワを占領されると滅茶苦茶痛いとは思いますが、人の動員や兵器の数、およびその生産能力への影響はまだ致命的ではなかったかと思います。そしてドイツにはソ連全土を占領する能力はないですから、「陸続きで正規軍による反撃拠点が確保できる」確信は持てたと思います。
かたやフランスは徹底抗戦していたら少なくとも正規軍は残れないでしょう。ですから降伏を選んだ…

もしドゴールが南仏にいたら、フランス国民は徹底抗戦したか?正直わかりません。ただ、その道を選んだらドイツに全土を制圧されていたでしょうね。対フランスならその能力持っていたと思いますので。
スターリンがシベリアに逃げてもソ連人民は徹底抗戦したか?これもわかりません。また、その後の展開も読めません。ただ、生産拠点を後方に移しつつ降伏はしないと思います。それだけの懐の広さがフランスとの違いですね。

以上です。


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