タイトル | : Re^17: 欧州海軍はいかなる任務を果たすべきか |
投稿日 | : 2004/07/19(Mon) 14:20 |
投稿者 | : 山家 |
完全に議論が平行線になっていることもあり、こちらに対するレスもこれで最後にさせてください。
一部要約してのレスを失礼します。
> つまりこの海戦の戦訓は迎撃に成功すれば攻撃は阻止できる。迎撃に失敗しないように迎撃機を適切に指揮する必要がある。ということです。
> この場合、必要なのは対空見張りレーダーであり、技術的には最も開発しやすいレーダーです。開発の必要があればイタリアだって開発できるでしょう。日本だって開発できたぐらいです。それに基地航空戦を戦うにしても対空見張りレーダーは必要でしょう。
> それにどうしても開発できないとなれば、ドイツから購入するという方法もあります。大規模なレーダー網を整備しようと言うのではないのです(基地航空戦を戦うためにはそれが必要ですが)。最悪、空母に一つ積むだけでも何とかなるのですから、方法はあるはずです。
私の主張が誤解されているようです。電探とそれを有効に活用できるシステムが必要だ、と私は述べています。電探により探知しても、それを有効に利用できるシステムが無いと迎撃は極めて困難なのです。例えば、地中海の実例ですが、1941年1月10日に行われたマルタ島輸送船団に対する独第10航空団による空襲を空母イラストリアスの艦載機が迎撃していますが、結局、イラストリアスの損傷を阻止できませんでした。これらのことから、電探とそれを有効に利用できるシステムが必要不可欠であると述べているのです。
> 山家さんはイタリア空軍が地中海の制空権を完全に取れると考えているのでしょうか?
> そのためにはどれだけの空軍増強が必要でしょうか?
> それは空母を諦めるぐらいの予算で可能とする根拠は何でしょうか?
ここも誤解があります。地中海の制空権完全確保ではなく、北アフリカに対する輸送船団の被害を減少させる方策を私は述べてきているのです。地中海の制空権を完全に英空軍は確保していなくとも、北アフリカに対する枢軸側の輸送船団は英空軍の影に脅えねばなりませんでしたし、逆に独伊空軍は地中海の制空権を完全には確保していませんでしたが、独伊空軍の妨害により、マルタ島への輸送は困難を極めています。
以前、書きましたが、日本の場合、雲竜級空母1隻の予算と零戦600機の予算がほぼ同額なのです。これは伊の場合でもそう変わらないとして、私は考えてきています。それで、空母1隻による輸送船団護衛よりも、空軍機600機の増強による航空撃滅戦の方が、より効果的ではないか、としてずっと述べてきたのです。余り申し上げたくないのですが、風間さまは、伊の空母部隊をどれ位の規模であると考えて述べてきておられるのでしょうか。マルタ島への輸送船団を英空母が護衛していても、輸送船団に対する損害を完全には阻止しきっていないのです。