History Quest「戦史会議室」
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タイトル Re^4: 備中高松城攻めの謎
投稿日: 2005/06/21(Tue) 18:04
投稿者ごちょう

>現場は(岡山一帯がだいたいそうなのですが)、
>非常にフラットで勾配が小さく、粘土層が厚く、
>地下水位が高いので、はなはだ水はけが悪いの
>です。局地的豪雨で排水路の能力を超える降水
>があったりしますと、簡単にこういう海状態に
>なります。高松城の場合、足守川が増水してい
>れば、堤を切ってやればとりあえず一時的には
>この状態になるでしょう。

>問題は海になったその先です。小さいとはいえ
>勾配があるので、ほっておくと水がはけてしま
>います。写真の水位を長時間維持しようとする
>と、自然堤防だけでは無理で、下流部と側面に
>かなり高い堤を築かなければなりません。

解説ありがとうございます。

しかし結局は高松城周辺は水攻めが効果的で、そ
の点においては「秀吉の判断は正しかった」と言
う結論にしかならない解説のように考えるのです
が。

そして堤防の必要性も解説通りなら「やはり秀吉
の判断は正しかった」と言う結論にしかなりませ
んね。やはり「水がはけない様に秀吉は堤防を築
く必要があった」としか考えられない解説にしか
小生は思えないのですが。

>太閤記とかは、それを実際やったのだ、と主張
>するのですが。これの工事量が、山家さんのご
>指摘のとおり、半端ですまないのです。

もちろん、工事の規模については議論の余地があ
ると思います。

確かに山家さんの規模なら半端な工事ではないで
しょう。しかし山家さんの指摘の工事はあくまで
3kmを基準に考えており、もし蛙ヶ鼻・水越付
近の300m程度であるなら工事は格段に小規模
となります。建設も可能だと思われます。

またこの説では「側面の旧松山街道周辺は微高地
となっており工事の必要は無かった」と言う結論
になっています。もしそうなら仮に側面の築堤工
事があったとしても山家さんのような大規模な工
事は必要とせずに水攻めが可能と言う事になりま
すね。

前提条件が崩れる以上、山家さんの主張する工事
規模に関しても再検討が必要となるのです。

ちなみに平成10年、蛙ヶ鼻付近の発掘調査で築
堤の基礎部分と土盛り俵の痕跡が検出されている
そうなので、何等かの築堤工事が行われた事は確
実です。

このような物証がある以上、「あえて海状態を維
持しようというのは、過剰投資というもので、私
には、秀吉のような計算高い人がやることとはと
ても思えないのです」程度の論拠では築堤工事そ
のものを覆すのは不可能だと考えるのですが。


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